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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2017

S(スンス)・ハンが1日6アンダーをマーク

そのとき突然、風が吹いた。最初、ウェッジを持った18番の2打目。突如、左からフォローの風に9番アイアンに持ち替えた。ピンそば2メートルにつけた。
宍戸の森に、ボールがグリーンをとらえる音が、響いた。
この日は、左サイドのピン位置に対して、すぐそばの予選ラウンド限定・特別スタンド席に陣取ったギャラリーをどよめかせた。

このせっかくのバーディチャンスを逃して今度は、ため息をつかせたがこの日は難しいコースで1日6アンダーを出した。

「今日は特にパットが良かった」と、実に8つのバーディもさることながら、4番、9番、10番で拾ったパーセービングパットに胸を張る。

3度目の宍戸。
「例年よりグリーンが柔らかいし、ラフの長さもさほどではない。むしろ去年のほうが、クレイジーだったね」とさらりと、これは青木にまさかの挑戦状……?!

スピードスケートの大会で優勝したり、テコンドーなら黒帯と幼少期からスポーツ万能。父親のすすめでゴルフを始め、13歳で米留学した。

2002年に米国ジュニアゴルフ協会(AJGA)の試合で5勝をマーク。ウッズらの年間最多勝記録(4勝)を塗り替えるなど活躍した。

2008年のプロ転向後は米下部ツアーやアジアンツアーを転戦して、日本ツアーは昨年初シード入りを果たしたばかりだ。
スンスにとっては“初年度”の今季は先週のミズノオープンで、やはり韓国系アメリカ人のチャン・キムが初勝利を飾った。
「彼のドライバーは本当に飛ぶし、曲がらない。先週は本当に良いプレーをしたよね」と大絶賛で、「次は僕と言いたいけれど、ゴルフは何が起きるか分からない。ただ淡々とプレーするだけ」。
サングラスの奥に、みなぎる闘志を隠した。

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