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全米プロ→全米OP→全英OP→東京五輪……?! 星野陸也が描く旅プラン
日本ツアーで活躍する米のチャン・キムとの同組ラウンドで、ワン・ツーフィニッシュを決めた。
8時にスタートした1日36ホールの決戦は、「ハーフだけで、3時間くらいかかった」と、朝6時から会場に来て、終わったのがやっと午後6時。
「12時間以上、コースにいました。長かった…」と、タフな状況下でボギーを叩いたのは一つだけ。2ラウンドで9バーディと、超・長丁場も最後まで好調を維持して回りきった。
初挑戦の「全米プロ(5月20日ー23日)」からそのまま現地に居残り、各地の名門コースで調整を重ね、この日のために備えてきた。
やっとホテルに戻れたのは夜10時を回っていたが、凄く疲れているのに眠れない。
「通れたのが嬉しすぎて…。全米プロから思い切って残って、練習してきて本当に良かった。今もまだ、アドレナリン出まくりです」。
会場のトーリーパインには「今週末には入るつもり」という。
先月の「全米プロ」の出場が決まったのは開催の前週だった。
当週の「アジアパシフィックダイヤモンドカップ」でツアー通算5勝目を飾って慌ただしく出発した。
「急に決まってバタバタと、心の準備もないまま臨んだ」と、「全米プロ」では予選落ちを喫したが、「今回はたっぷり準備して挑める。ぜひ結果を残したい」。
予選会の前日には、日本勢2人によるプレーオフとなった「全米女子オープン」を、テレビで生観戦。
「いやあ……、奈紗ちゃんも、笹生さんも凄くかっこいいなあ、って。僕も来週、あんな活躍ができたらと本当に思いました。凄くやる気になりました」と、大いに刺激に。
長く留守にしている日本ツアーの結果も毎週、チェックしている。
先週は、日大の後輩で、オフには宍戸や宮崎で一緒にキャンプを張った大岩龍一が、今年4戦目のトップ10入りした。
「日本でもみんな頑張っている。僕も負けられない」と、気合が入る。
「今回の予選会がだめだったら、すぐに日本に帰るつもりだった」と開催前日に、帰国後の陰性証明のためのPCR検査を受検。
「また当分、必要なくなりましたけど、陰性が確認できたのは良かったです」。
このまま、7月の「全英オープン」まで、ロングステイの延長だ。
そして、さらにその翌々週にはいよいよ東京五輪。
現在、代表権のある2番手の世界ランク77位につける。
「久しぶりの帰国がオリンピックの舞台なら、最高ですね」。
これから先の旅プランを考えると余計に眠れない。
急な予定の変更で、前回覇者として臨むはずだった3週後のホスト大会「ダンロップ・スリクソン福島オープン」もキャンセルせざるをえないが「その分、海外で良いニュースをお届けできるよう、精一杯頑張ります!」と、大切なスポンサーへの伝言も忘れなかった。
なお、この日7日に行われた「全米オープン」の予選会は、合わせて米国内の9コースで行われ、米サウスカロライナ州のロングコーブで予選会を受けた小平智は、通算イーブンパーで通過に至らなかった。
オハイオ州のスプリングフィールドで挑戦した金谷拓実は、途中棄権した。
そのほかの日本勢は4月のマスターズを制した松山英樹と、5月24日に茨城県のザ・ロイヤルゴルフクラブで行われた日本予選を突破した石川遼と浅地洋佑が、出場権を持っている。