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<昨年大会VTR> 「俺たち世代の、モデルケースに」湯原、45歳のメッセージ

2位と1打差で迎えた18番では、もう、夢中だった。
グリーン左ラフからの第3打。アプローチはピンを6メートルも、オーバー。
そこからのバーディパットも、1メートル以上残ってしまい、「痺れてた…。ほんっとに、 痺れてた・・・」。
ウィニングパットを決めた瞬間は、もう何も考えられず、「頭が真っ白の状態だ った」という。
そんなピンチとプレッシャーの連続にも、なんとか18ホールを闘い抜くことができた のには、今大会のラウンドレポーターを務めていた同期生、羽川豊の存在も大きかった。
学生時代から同じフィールドで戦ってきたよきライバルの顔が、プレー中の湯原の視 界に、チラチラと入ってくるたびに、「よし、あいつに、“俺たち世代も、まだ頑張れ る”ってとこを、見せてやる!」
そんな気持ちで、湯原は何度も、心を奮い立たせたのだという。
今大会が始まる前にも、コースでその羽川と顔を合わせたとき、湯原はこんな言葉を かけていた。
「羽川、おまえもまた選手として、戻ってこいよ!」
それは羽川に限らず、年々、元気を無くしていく同世代への呼びかけでもあった。
「今週、ここでなんとしても勝って、俺みたいなオジサンでも気持ちさえあればやれ るのだというモデルケースになればいいな、と思いながら戦っていたんですよ・・・」

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