記事
フジサンケイクラシック 2021
9番でガッツダボ。星野陸也の初体験
第2ラウンド最後の9番。
星野陸也の第1打は「スプーンか、ドライバーか」。
迷ったあげくに「ドライバーで右プッシュ」。
150yd先の木に当たったボールは跳ねて右のOB。
「ディフェンディングチャンピオンが、やっちゃいけないミスをした」と、スプーンに握り替えた打ち直しの3打目を、今度は左へ。
深いラフからの第4打は下り傾斜で球が上らず、20ydも行かなかった。
目の前の木を気にしながら打った130ydの5打目をやっとピン2.5メートルにつけた。
「前の8番で外してモヤモヤしていたのと同じような距離とライン。トリだけは、ちょっとやめて」と執念の「ガッツダボ」。
ダブルボギーでガッツポーズをしたのは初体験だ。
「1回もない。記憶にない」と、ドタバタの珍シーン。
「2日目でよかった…」。
首位とは2打差で終われた。
大会は2日続きのサスペンデッドにはなったが、3アンダーの暫定の7位タイで終われて、十分に偉業を狙える位置で残れた。
2010年の石川以来の連覇達成なら、18年の初優勝に続いて大会3勝目。
6勝を誇るジャンボ尾崎に次ぐ記録となる。
数ミリ、数グラム単位の違いにも敏感なクラブオタクが今週、持ちこんだドライバーは3本。
「去年この大会で勝った時のと、今年の関西オープンで勝ったのと、ダイヤモンドで勝った時のと。今の調子に合うのはどれかな?」。
すでにシーズン3勝の、贅沢な悩み。
どれにも良い記憶が詰まって選び難いが、「今回は去年、ここで勝ったのを」。
絶対エースを手に、週末は失敗しない。