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Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント 2021

小さなヒーロー。今平周吾が狙う誕生日のギフト

小さなヒーロー©JGTOimages
大事な記念ウィークがやってきた。
先週、北海道の会場でも、2人で打ち合わせていた。
「来週、誕生日なんです。毎年、そうですもんね?」と、口数の少ない今平が珍しく、相槌を求めたのは、隣の柏木一了さん。

組んで6年目のベテランキャディが今週、月曜日の23日に53歳になった。

野球好きという恩人に選んだ今年のプレゼントは、大谷翔平さんモデルの希少なサングラス。
開幕前に渡したら「俺、似合わねーよ」と、柏木さんは照れていたそうだが、「喜んでくれたと思います」。

週末に、さらに喜んでもらうために、初日から仕掛けていった。
前半13番で248ヤードの2打目を3番ユーティリティで、ピン左1.5メートルにつけてイーグルを奪うと、そこから「良い流れに乗れた」という。

先週の最終日は、スプーンを抜く代わりにパターを2本持ってラウンド。
マレット型を試合で試したいけど、「心配だったから」と、エースもお守り代わりにバッグに入れたが、新パターの感触は上々で、ついに出番はなく、奇策のおかげで今週は1本に絞ることができた。

「3〜4メートルが、よく決まった」と、そのほか6バーディを記録。ボギーなしの「64」で回って、暫定の首位タイにつけた。

スタートの選手紹介曲でリクエストしたのは、19年大会に続いて今年も「小さなヒーロー」。
一昨年もこの曲で登場し、その年2年連続で、再び史上もっとも小さな賞金王に輝いた。

今平よりまだ7センチも低い身長158センチの比嘉一貴が先週の優勝時に「小さな賞金王を狙っています」と話した。

「比嘉くんも小さいけど飛びますし、小さい感じがしない。なれそうですけどね」と、先輩の余裕を見せたが譲らない。

目標は、当初から変わらず3シーズン連続の王冠だ。
現在、賞金ランキングは11位。
3度目の頂上を目指して、まずは恩人の誕生日週をシーズン初Vで祝う。

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