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〜全英への道〜 ミズノオープン 2004
昨年、開催コースの18番で想像をめぐらせたメジャー舞台がいよいよ現実のものに・・・5位タイに食い込んだ星野英正が初の全英切符を獲得!!
今年こそ、初のメジャー切符を手に入れるには今大会で優勝するか、単独6位以上に食い込んで、実質4位の三橋達也をランキングで抜くしか手がなかった。
そんな厳しい条件も、開催前から星野は「自分が、行けるもの」と、信じて疑わなかったという。
「絶対に、自分が行くと信じていた」という言葉どおり、すでに来月7月9日出発の航空券と、開催コースのロイヤルトルーン近くの宿も予約済みだった。
それは、今から5週前の三菱ダイヤモンドカップで単独2位に食い込んで以来、日に日に高まっていった自信の裏返し。
今季から取り組み始めたスイング改造が、試合を重ねるごとに成果をあげて、いよいよこの日最終日にピークを迎えたのだ。
上がりの2ホールで連続バーディを奪って、逆転のノルマを果たす5位タイフィニッシュ。
先週には、通常のトーナメントよりも「より精神的な重圧がかかる」という所属先マンダムのホスト大会を間に挟みながらも、この全英オープン日本予選シリーズで、ランキング上位をキープし続けた安定感。
出場権を手にした選手の中で、対象6試合の間にひとつも勝ち星がないのは星野だけだが、それは言いかえれば、この6試合でそれだけ好調のプレーを維持し続けた、という証しでもある。
「本当に自分の実力で、勝ち取った」という事実に、さらに自信も深まっていく。
昨年の全英オープンは現地に飛んで、開催コースでのマンデートーナメントから挑戦した。本戦突破はかなわず涙をのんだが、まだ誰もギャラリーのいない18番グリーンにたたずんで思った。
「このデカいスタンドが、本戦の最終日にはたくさんの人で埋まる・・・。そんな中でプレーするなんて、いったいどういう気持ちになるんだろう」。想像しただけで心臓が高鳴り、体中に鳥肌が立ったものだ。
あのときイメージしたメジャー舞台が、2週後には現実のものとなる。
初出場のジ・オープン。「すでに気持ちは高ぶっています。僕に失うものは何もない。とにかく、思い切って戦ってきます」。星野が、大ギャラリーの前で善戦を誓った。