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35年ぶりに母校に恩返し!芹澤信雄
御殿場小学校の体育館には全校児童が集まっていた。
今日は後期の始業式以外に、『ようこそ先輩』と銘打った講演会が用意されていた。
そこに登場したのは、御殿場で生まれ育ち、今もなお生活の拠点だという芹澤信雄。
例年、年末にはジュニアレッスン会も開催している。芹澤にとって、御殿場小学校は子供もお世話になり、奥さんは一つ上の学年と、思い出が詰まった場所だ。
そんな芹澤が35年ぶりに母校に帰ってきた。
プロゴルファーとして「みんなの前でプレゼントできる立場になれた事が嬉しい」と語りながら、スナッグゴルフコーチングセットを子供達に手渡した。
講演会も、「自分の母校の子供達にゴルフをプレーして貰いたい。ゴルフは子供からおじいちゃんおばあちゃんまで楽しめるスポーツ。自分を作り上げてくれるもの。きっと、人生観も変わると思う」。
そして、何より「富士山のようなでかいに人間になって欲しい。」
そんな熱い想いで臨んでいた。
自分のゴルフバッグやパッティング練習のグリーンを持参し、クラブ解説から始まりゴルフというスポーツを説明したり、低学年の児童が分かりやすいように、ソフトボールや卓球のボールを用意し、ゴルフボールとも比べて見せた。
今日のテーマは「夢と希望」。
子供達に問いかける。「この中で夢がある人?プロの選手になりたい人?」
まっすぐ手を伸ばし次々に答えが返ってくる。
ゴルファー!アナウンサー!柔道や水泳でオリンピック出場!…。
芹澤は「すごい努力が必要だけど頑張れよ!」と笑顔で答える。
一つのスポーツだけを決して勧めようとはしない。
自身も学生時代はソフトボールや野球少年だった。また、スキーも得意で静岡代表で国体に選ばれる選手にまでなった事もある。ゴルフをプレーし始めたのは高校卒業後で、様々なスポーツに挑戦してきたからだ。
講演会が終わると、今度は子供達の方から嬉しい言葉が飛んできた。
校歌を忘れていた芹澤に、「忘れてるなら俺達で思い出させてあげよう!」
御殿場小学校の校歌が体育館に鳴り響くと、笑みを浮かべながら聞き入っていた。
体育館を後にして3年1組の教室に着くと、芹澤を囲むように机は並べられ、黒板には似顔絵やメッセージがかかれた賑やかな教室で給食をいただくことに。
ここでも質問攻めにあいながら、自分の少年時代を思い出していたに違いない。