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東建ホームメイトカップ 2022

大親友が太鼓判。スギちゃんのゴルフ脳

昨季「ブリヂストンオープン」での初優勝で初シード入り。さっそくツアー2勝目を目指す春も“スギちゃん”こと杉山知靖(すぎやま・ともやす)は、平常心だった。

 

開幕初日のスタートホールはボギーだったが、心がみだれることもない。

「去年の僕はできすぎでした。初優勝したからといって、気を許すこともなく、今年も変わらず1試合1試合、1打1打。集中して臨んだ」と、次の2番から3バーディを奪って折り返すと、10番で5メートルのパーセーブ。

 

「思い描いたライン通りに、いいタッチで打てた」と、ピンチの回避を契機にさらに4バーディを積んで「65」の6アンダー。

開幕初日の首位タイ発進は、公私ともに行動を一にする無二の練習仲間の見立て通りだ。

 

昨季の賞金6位で、6季連続フェアウェイキープ1位の稲森佑貴は、「先月くらいから、すでにスギちゃんのゴルフは仕上がっていた」と、証言する。

 

稲森の地元・鹿児島県での合同合宿以外でも、しょっちゅうラウンドを共にし、昨年12月に開いた稲森の結婚披露宴にも招待。

杉山には友人代表のスピーチも、お願いした。

 

稲森が1歳年下だが互いに「スギちゃん」「ブラザー」と呼び合い尊敬しあう。

 

杉山が「佑貴はショットを見ているだけで、こちらもイメージが良くなる」と褒めれば稲森も、「スギちゃんのもっとも優れているのは自己分析力とゴルフ脳。自分のスピン量や、飛距離を瞬時に計算し、的確なコースマネジメントにつなげる能力が本当にスゴいんです」。

 

プロ7年目。レギュラー昇格までやや時間は要したが、ひとたび開花をすれば「スギちゃんは何勝でもできる」と、以前から太鼓判を押していた。

 

開幕初日の好発進も、やっぱり「明日以降も1試合1試合、1打1打に集中するだけ」と、繰り返した。

常にゆらがぬ平常心が、親友の証言に信憑性を持たせる。


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