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三井住友VISA太平洋マスターズ 2023

2011年の“クラチャン”今平周吾が心を燃やす


前日に回りきれなかった16番のセカンドからパーを続けて、通算7アンダーの2位タイで決勝ラウンドに進み、第3ラウンドを最終組でプレーした今平周吾(いまひら・しゅうご)が最終18番に来たころには、御殿場の曇天も手伝いほぼ薄闇。


ティショットを右の修理地に打ち込んだ。
無罰でドロップしたが、ライの状態はさほど変わらなかった。

それでも今平は、グリーンを狙った。


ピンは上段。「刻んだほうが難しくなる」と、果敢な2打目は左のバンカーに行ったが、そこからしっかりと約3メートルのバーディチャンスは作った。


4打差2位で最終ホールに入った同組の吉田泰基(よしだ・たいき)が先にイーグルチャンスを沈めていた。

「イーグルを獲られたので。バーディは獲っときたい」と、投光器を頼りにラインは読み切ったが、わずかにカップに蹴られた。

一気に2打差に詰められた。


「1ホールですぐ入れ替わるくらいの差。十分ではない・・・」と、ちょっぴり表情を厳しくした。


今季開幕戦の「東建ホームメイトカップ」で6季連続の通算8勝目を飾ったが、その後、勝ちきれないでいる。

先月の「ACNチャンピオンシップ」でも最終日最終組で出てV争いを引っ張ったが、終盤6ホールで6オーバーも叩いて急降下。

結局、プレーオフを競った稲森とヨンハンとは4打も離されて終戦しているだけに、今回も気は抜けない。


第3ラウンドで獲った6バーディは、どれも4~5メートル位内。
12番は、フェアウェイからピン左1メートルにくっつけた。
ショットのキレは間違いない。

難コースのフェアウェイキープを重視して、今週は1Wを抜いて、3Wを2本。
「ドライバーで飛んでも10ヤード15ヤードなので。ちょっと距離が出てくれるのと、今までのスプーンと」。
2006年のマスターズを制したミケルソンみたいな“2刀流”で攻略につとめる。


かつて太平洋クラブのメンバーで、プロ転向直前の2011年に太平洋グループのクラブチャンピオンに就いており、その時の決勝舞台が、ここ御殿場コース。

「そういう思いもありますね」。
18、19年の賞金王による、アマ⇒プロ御殿場制覇も、秘めた闘志が燃える材料だ。


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