記事

「いくつになっても“ルーキー”のつもりで、進化を続けていきたい」ダイヤモンドカップトーナメント ディフェンディングチャンピオン、中嶋常幸

今年のオフは、これまで敬遠していたトレーニングジムに通って、汗を流した。
週2回の1日3時間。昨年末、痛めた背筋の強化が主なメニューだ。その合い間をぬって、ラウンドと山登りに励んだ。“山登り”は、「ゴルフスイングに直結する部分が鍛えられる」と中嶋が長年、取り入れてきたトレ ーニングメニュー。時には両手も駆使しなければならないような起伏のきつい傾斜に挑むことによって、足腰の強化と身体のバランスが養われる上に、メンタル面も鍛えられ、「一石“三”鳥の効果が得られる」という。

「去年まで“三勤一休”だったメニューを6日間、びっちりと組んで、ほんとうに充実した楽しいオフだったよ。今年はスイングのバランスもいっそう良くなったようだ」と納得顔だ。
昨年の今大会は、7年ぶりの復活劇。
最終日は、久々の優勝争いに、強気な気持ちと弱気な気持ちが交錯する。大事な場面で何度も襲い掛かったプレッシャー。重圧を懸命にはねのけて勝ち取った復活優勝に、会場には感動の嵐が沸き起こった。
「トミー!!最高にかっこいいよ!」
「感動をありがとうっ!」
ギャラリーの大歓声に中嶋は、帽子を取って何度も何度も頭を下げて言った。
「長い間、お待たせしてほんとうにすいませんっ!」
昨年の復活元年を「47歳のルーキー」と位置付けた中嶋だが、今シーズンもその思いは変らない。「いくつになろうが、気持ちは新人!」48歳になってなお、進化を続けるつもりでいる。

関連記事