記事

長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップゴルフトーナメント 2024

小鹿も見ていた…! 大槻智春「明日もまた伸ばせたら」大自然に身を任す

午前組のクラブハウスリーダーを、可愛らしいお客さんがお出迎えだ。
大槻智春(おおつき・ともはる)が、通算12アンダーでやって来た最後9番のグリーンサイドにふらりと現れたのは、エゾシカの赤ちゃん。

ほんとに見てました

ちょうど水草を頬張る方向に向けて打った左からのバーディトライは届かなかったが、1メートルのきわどいパーパットは拾えた。

「後半アウトのほうはあまりショットがよくなく、しのぐほうが多かった」と耐えしのび4番では2メートルのパーパットも決められた。
後半インからは、特に風も強くなったが、「今日は一定方向に吹いていたので、プレーはしやすかった」と、2日連続ボギーなしをマーク。

3番では8メートルを沈めるなど、5バーディの「67」。
悲願の大会初制覇へ、絶好の位置でターンした。

本大会は2017年の初出場から5回出て、トップ10が3回。
とりわけ2021年の3位と、最終日最終組で回った2022年は2位と惜しかったが、岩田寛(いわた・ひろし)に4差で敗れた2022年はその1か月後に、北海道の輪厚(わっつ)で行われている「ANAオープン」で、石川遼とのプレーオフを2打目のショットインイーグルで制して通算2勝目(現在3勝)を飾っている。

大会とも北海道とも抜群の相性と思うが、「あんまり感じたことはないかもしれません…」などと、決めつけないのが大槻スタイル。
初日も7アンダーで、首位タイ発進しながら、2日目の目標も「予選通過」と低めに設定するのは想定外のミスが出たときに、そのギャップからくる精神的ダメージを極力減らすため。

「ミスはして当たり前」という前提が常にあり、「去年どおりのゴルフをしていても結果に結びつかないことはある。上位にいけたときに頑張れればいいかな…」などと、達観しているので、いつもコースで慌てずにいられる。

すっかり定番となった長い髪を昨年、ばっさり切ったが、再び結わえるくらいまで伸びてきたのに合わせて、ゴルフもまた上昇ムードだ。
週末のV争いにむけてもまた、「明日もしっかり伸ばすことができたら、そこから考えます」と、北海道の大自然に身を任せる。

関連記事