気楽にゴルフをした結果、首位タイの好スタートを切った小袋秀人だが、小袋が言う気楽とはもちろん良い意味だ。

レギュラーツアーの『For The Players By The Players』では優勝争いの末、惜しくも２位に終わったものの、確かな手応えを掴む試合となった。ただ、その後の試合での成績は今ひとつで、優勝争いに絡むことすらできずにいた。

「調子を落としていたわけではないんですが、ちょっと考え過ぎていた部分もあって、空回りしていたのかなと感じていました。それで今週はある意味でリセットして、気楽にと言うか、集中し過ぎずに、良い意味で楽しくできるようにと心がけてプレーしました」。

ゲームに集中することは悪くないように思うが、見方を変えると没頭し過ぎて、冷静な判断ができなくなる可能性がある。そうなってしまう要因は、結果を気にし過ぎたり、自分がやるべきことを怠ったりと様々あるが、常に余裕を持ちながらプレーに集中することの重要性を、小袋自身が自ら気づいた。

「今日はこの悪天候の中で、南秋田ではベストスコアです。逆にこんな天候でベストスコアが出るんだなと思いながら回っていました。ティショットが良かったのと、それが結果的にチャンスについて、パッティングもしっかり決めることができた。落としそうな場面でもしっかりリカバリーできたのも、結果的に安全にゴルフができた要因になったと思います」。

自分がやるべきことをきっちりやり切る。それができれば自ずと結果はついてくると改めて感じた小袋。ゴルフを楽しむという原点回帰の気持ちが小袋に良い流れをもたらしたと言える。

• 小袋 秀人