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PGM Challenge 2024

出球のことだけを考えた!黒木紀至が大混戦の中で9アンダー単独首位発進

福岡県飯塚市にある福岡レイクサイドカントリークラブを舞台に行われたPGM Challengeの大会1日目。9月に入ったものの、まだまだ暑さは厳しく、汗ばむ気候となったが、そんな中で黒木紀至が1イーグル、8バーディ、1ボギーの61という会心のゴルフを見せた。

「今日は出来過ぎです。伸ばし合いのコースなのでパターが入らないと勝負にならないんですけど、今週は入ってくれていますね。今季は最初のうちはパターが入っていたんですけど、途中から入らなくなって。それで長尺に戻そうかとも思ったんですけど、我慢して使い続けています」。

 

黒木は長い間、長尺パターを使用していたが、師匠である藤田寛之から、ショットのフィーリングが良くなってきたタイミングで、パターも通常の長さのものに戻したらどうかとの提案を受けた。藤田曰く、パットもショットと同じで、微妙なフィーリングはやはりショットのように打つことでしか表現できないというのが真意だ。藤田の教えの中で、特に黒木が強く言われていることが「パットは出球が全て」ということだ。

「長尺パターの時は振り子運動なので出球のことを考えたことはなく、オートマチックに動かしているだけでした。通常の長さに戻して、感覚を出せるようになったのは確かですが、自分の中ではまだ出球のことを意識し切れていないままだったんです」。

 

そんな黒木だが、今週はちょっとした工夫を取り入れて出球の意識を強めている。その工夫とは、カップを見ながら打つことだ。完全にノールックではないが、カップからラインを逆算しながら目線を戻したら、その流れのままテークバックを行っている。以前は、どちらかというとテークバックでヘッドをどこに上げるかということに注力していた。だが、藤田はむしろどこに上げてもいいと言ったそう。それよりも真っ直ぐインパクトして、とにかく出球を自分が思っているところに出せるかどうか。あとは入るか入らないかはラインの読み方次第という師匠の教えを守り抜いた。

 

黒木が使用しているパターは藤田自身が愛用していたモデルだ。

「これで優勝するまでは使わせてください」と言って、借り続けている。師匠にパターを返却する日がいよいよ近づいてきたのかもしれない。