記事

ZOZO CHAMPIONSHIP

金谷拓実が日本勢2位でターン「夢や希望を与えてもらった6年間」残り2日も感謝をこめて

日本で開催される唯一のPGAツアーは、2日目を終えて首位スコアは通算12アンダー。
コロンビアのニコ・エチャバリアが、2位と2打差でトップを走る。



日本勢最上位は、5打差の通算7アンダーで、清水大成(しみず・たいせい)が7位につける。



清水は1週前の「日本オープン」時に扁桃炎を発症しており、この日も体調不良を訴えながら、最後9番で3メートル弱のチャンスを沈めるなど7バーディ、3ボギーの「67」をマーク。
好スコアで回り終えるとすぐ近隣の病院を受診し、土日に備えるそうだ。

清水に続く日本勢の二番手には金谷拓実(かなや・たくみ)


通算6アンダーの13位で続く。
今年の米二部ツアーの予選会Qスクールの申し込みもすでに済ませている。
PGAツアーを目指す金谷には、主催者の意向でペアリングが組まれる木・金から刺激でいっぱい。



    最後バンカーに入れた9番で、ボギーを叩いて4位に後退したが、一時10アンダーで首位を走ったアメリカのエリック・コールは昨年の木・金も同組だった。
    「常に安定して、リズムが変わらない選手と去年も思っていました。今週もいいプレーしてさすがだな」と、改めて感心。

    また、23年の米二部ツアーを経て、今季からPGAツアーで戦うチャン・キムは、20-21年のJGTO賞金王で、金谷も学生時代から知るなじみの選手だ。
    「チャン選手と久しぶりにプレーして、楽しかった」という満喫の2日間は、この日最後の9番ホールで最高潮に。

    先にチャンが、右の奥のラフからパターで8メートルをねじ込むと、続く金谷も右奥から5メートルのバーディ締め。
    2人まとめて観衆の大歓声を浴び「チャン選手はこの大会のために移動してきて調整も大変な中でも徐々に調子を上げてくるところはやはりさすが」と、称えた。

    「タクミとは、日本にいるときから一緒にプレーする機会が多かったけど、当時からうまかった。きょうもよいプレーをしていたし、今すぐにでもPGAツアーで通用するよ」と、チャンも金谷に太鼓判を押していた。


    米国開催の2020年から、5年連続5度目の出場を続ける本大会。
    まだ大学生だった初回の2019年は、テレビにかぶりつきでウッズの最多82勝を観戦した。

    「この6年間、本当に夢や希望を与えてもらって感謝しかありません」と、金谷は言う。

    その年の日本勢最上位となる7位の成績を残した21年大会は、大学先輩の松山英樹の優勝を目の前で見て感激した。
    賞金2位で入ってきた今年は、練習日に久しぶりに松山と歓談。

    プレーオフを制して今季2勝目を達成した今月の「ACNチャンピオンシップゴルフ」の模様を松山も見ていてくれたそうで、直々におめでとうと言われて嬉しかった。
    「日本で、PGAツアー選手とプレーができる貴重な機会」。
    本大会に出場することが、ひとつの励みだった。

    「日本でPGAツアーが開催されることは僕らも嬉しいですし、ギャラリーの方も本当に毎年、楽しみにされているのが伝わってきますので」。
    ロープの中まで伝わってくるファンの浮き立つ思いもまた、大きな刺激になった。

    大会は惜しまれながら、今年6年の歴史に幕が下りる。
    「あと2日間も変わらずに、自分らしいプレーを続けていけたらいいな、と思います」。
    6年分の思いを込めて、いよいよ残り2日も全力で挑む。

    関連記事