記事

日本プロゴルフ選手権大会 2005

谷原秀人「大丈夫、俺もちょっとは成長している」

今週月曜日にきゅうきょ帰国したばかりだ。直後から悩まされている時差ぼけは、この日2日目がピークだった。
夜は、今年から常に携帯するようになった“マイ枕”のおかげで、まずまず熟睡できているとはいうものの、昼間の体のだるさには、さすがに気持ちが萎えそうになる。
力が入らないから、よけいに意識してショットのとき力んでしまう。その悪循環を、どうにか抑えるので精一杯。
そんな状況ながらも、単独首位浮上にはジワジワと、自信も戻ってくる。

ファイナルQスクールの資格で、今季米ツアーに本格参戦。
タフなコースセッティングに芝質の違い。飛距離の差、選手層の厚さ・・・。

特に練習場で聞く、ほかの選手たちの打球音には度肝を抜かれる。パワーの違いを、見せつけられる。

「ドライバーショットなんか、バチッ!!・・・って、いままで聞いたことがないような音がして。どんなふうに打ったらそんな音が出るのか。考えだすと力が入っちゃうから、できるだけ聞かないようにしているんですよ」。

逃げれば、バーディが奪えない。攻めれば、シビアなアプローチが残ってすぐにボギー、ダボ。
そんな谷原を尻目に、ピンチのときさえ平然と、バーディを奪っていく選手たち。
そんな中でもまれていると、「自分が、すごくヘタクソになってしまった気がしてくる」。
出場8試合中、予選通過はまだ2試合だけ。
渡米前にはけっこうあった自信も、すっかり失ってしまいそうになる。

だからこそ、慣れした親しんだ日本ツアーにたまに帰ってきて、こうして良いゴルフが出来ると、「大丈夫、俺もちょっとは成長している」と、確信できるのだ。
今年に入ってすでに5回の過酷な米←→日の往復も、それを確かめたいがため、といってもいいかもしれない。

この日本プロゴルフ選手権大会は、勝てば5年の複数年シード。
大きな手土産を持って、2週後の再渡米に備えたいところだ。

関連記事