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東建コーポレーションカップ 2002

「1打差は、チャンスあり、ですね」 1打差2位で追う、台湾出身の陳志忠

「今年は、ぜひとも一勝して復帰を遂げたい」と、オフは、故郷の台湾で、例年以上の打ち込みと、トレーニング。
 万全の態勢で、この開幕戦に乗り込んできた陳を、さらに後押しするのは、週の火曜日に、メーカーから受け取ったニュードライバーだ。
 『ホンマツィンマークス400CC』。
 練習ラウンドで使ってみると、なんと飛距離が15ヤードも伸び、陳は、本戦でも、迷わずこのクラブをバッグにしまった。
 この日3日目も、同組の尾崎健夫をスタートホールでオーバードライブし、ライバルの度肝を抜いた。
 「クラブのおかげで、なんだか、一挙にゴルフが楽しくなりましたね。今週は、精神的にもとても楽なんですよ」
 3つスコアを伸ばして、首位とは1打差。
 「僕にもチャンスあり、ですね」と、声も弾む。

 もっとも、ひとつだけ、不安材料がある。
 チャンスパットが入らないのだ。
 それも、ほとんどが、カップをショート。
 「ミスってわけじゃないんだけど…グリーンのスピードと、僕の力加減が合ってないみたい。10番と、18番では、1メートルのバーディパットをはずしました。あれは特に、痛かった。明日も、パット次第ということでしょうか…」
 過去、ツアー6勝。米ツアーにも参戦した経験をもつ実力者が、昨年、一昨年と2年連続のシード落ちを喫しているのは、パットのイップスが原因とも言われている。
 陳の復活Vは、パッティングの克服が、カギを握っているようだ。

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