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日本プロゴルフ選手権大会 2002
< 上位選手のコメント&トピックス > ・ 「ゴルフの楽しみを、再発見できた」
91年からの3年間と、96年から2年間の計5年間、シード選手として活躍した時期もあったが、98年以降は、「時には寝込むこともある」ほどの深刻な首の痛みに悩まされ、低迷が続いている。
ツアーへの執着心は、もちろんあるが、家族3人を養っていくための収入源も、確保しなければならない。
昨年12月から、週2回のレッスンの仕事も始めた。
賞金をかけて戦うツアープレーヤーに比べ、地味な生活だが、「そのおかげで、ゴルフの楽しみを再発見できたような気がするんです」と、佐藤は言う。
本大会独自の予選会を突破しての今回のツアー出場は、昨年8月の久光製薬KBCオーガスタ以来。
「トーナメントの雰囲気はやっぱりよいし、良い緊張感の中、プレーができたと思う」
故障のこともあり、ここ数年はいまいち、身が入らなかったゴルフが、長いブランク明けのこの日初日は、「楽しくて仕方なかった」という。
レッスンのおかげで、自身の欠点を再発見する利点もあった。
「生徒さんを見ていると、やっぱりゴルフは、フォローで思い切り振れているのがいいんだ、と気が付いて。でも実は自分では、そんなことも出来てなかったりするんですよね(笑)」
試合に出られない日々に培ったものをすべてぶつけたこの日のラウンド。
今季の国内メジャー第1戦で、通算3アンダーの首位発進だ。
今も首痛と、戦う日々だ。
つい3週間前も突然再発し、立てない状態が、しばらく続いた。
「いつ出るかわからないから怖い」と、不安を抱えながらのラウンドとなるが、「生活も苦しいしね(苦笑)家族にも、もうちょっと頑張ってください、と、言われているから」
苦労人に、一攫千金のチャンス到来だ。