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星野英正「今年は、片山さんを破ります」

昨年は、コカ・コーラ東海クラシックでツアー2勝目を挙げたばかりか、予選落ちなし。賞金ランクも自己最高の7位につけて、年末のジャパンゴルフツアー表彰式で、グッドパフォーマンス賞を受賞した。

「・・・確かに、良い年ではあったけれど。充実と後悔の気持ちが、50%ずつあったことも確か」。

本当ならもっと勝てた、という反省がある。
「自分の中で、勝ちたいという欲が足りなかったような気がする」。
その後悔は、すべて今シーズンにぶつける。

都内の東京ビッグサイトで行われているジャパンゴルフフェア。
用具契約先SRIスポーツの出展ブースで行われたトークショーで、きっぱりと言い切った。

「目標はもちろん、賞金王。片山さんをなんとしても破りたい」。

そのために、このオフは例年以上に体を苛め抜く。
住まいのある神戸市内のゴルフ場で、朝から晩までトレーニング。
「夜に、今日はちょっと遊びたいな、と思っても、その元気が残ってない」。
全身筋肉痛の体は、車の乗り降りさえきついくらいだ。
どうにか自宅にたどり着いたら「あとは寝るだけ、という生活(苦笑)」。

ずっと悩まされてきた花粉症の解消のため、1月5日には手術にも踏み切った。
。最新のレーザー手術といえども、術後は傷口が痛くてたまらなかったが、おかげでいまはほとんど症状もなく、順調な回復という。

年頭から社会貢献活動にも積極的。今月22日、地元・宮城県仙台の社会福祉法人『東北福祉会』に車椅子10台を寄付。県内にある高齢者介護施設など5カ所に贈られる予定だ。

さらに、昨年12月13日には、兵庫県のオリムピックゴルフ倶楽部で、母校の東北福祉大ゴルフ部OB会主催のチャリティーゴルフを開催。

もともと毎年、この時期にゴルフコンペを行っていた。
「これを何か良い形で発展できないか」と考えた星野が、後輩の宮里優作らに声をかけてまわって実現した。

総勢140人が集まって盛大に行われた今大会に寄せられた賛助金200万円は、OBを代表して星野から、やはり東北福祉会に。
ほか50万円ずつを、日本赤十字社と財団法人高松宮妃癌研究基金に寄贈して、「チャリティゴルフゴルフは僕にとっても初めての試み。いろいろと大変だったけれど、野球部の先輩などまで参加してくださって、やってみて本当に良かったなあ、と思います。このお金を有効に使っていただけたら」。

今後も隔年1回などと決めて、定期的に開催するつもりだ。

9月に、30歳を迎える節目の年。
「ゴルフも、社会貢献活動にももっともっと目を向けていきたい。今年は、いろんな意味で勝負の年です」という星野。

早くも、心技体揃った万全の体勢で4月の開幕を心待ちにしている。

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