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ダンロップフェニックストーナメント 2005

谷原秀人「明日は、見ててください」

特に午前中に強く吹いた風、シビアなピン位置にスコアは伸び悩み、3日目が終わって、アンダーパーの選手は10人。その中に、通算1アンダーで名を連ねた谷原秀人は、これが今季日本ツアー10戦目だ。

この1年間、米ツアーで戦ってきた。
初の本格参戦での初シード入りを目指して20試合に出場したが、賞金ランク244位と遠く及ばなかった。
傷心で帰国した上に、厄介な土産も持ち帰った。

左腕に疲労性の痛みを発症。
「向こう(アメリカ)で、やることもないし、成績も悪いしで、ヤケになって練習ばっかしてたから。そのせいかな」。
9月からの日本ツアー復帰後も、そのせいで棄権と予選落ちを繰り返していたが、終盤にきてようやく明るい兆しだ。

懸命のリハビリが、回復を早めた。
特にスタート前。
はじめは10キロのダンベルを持ち腕がパンパンに張るまで上げ下ろしを続け、次に2キロに持ち替えて、また上げ下ろし。
それから練習場に向かい、今度はショットの合間に1キロの上げ下ろしを痛みが完全に消えるまでやり続ける。
そして、ティオフ。この繰り返し。
「・・・ま、とりあえずの荒療治ですね」(谷原)。

おかげで切れ味鋭いショットも戻りつつあり、「ちょっと上と離されちゃったけど、今日はまずまずのプレーができたから。明日は、必死で追いかけていく。見ててください!」。
威勢の良いコメントも、戻ってきた。



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