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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2005
木村佳昭「最後くらい、楽しくゴルフできればと」
泣いても笑ってもこの1試合で運命が決まる、というシビアな状況に置かれてようやく、「ゴルフが楽しめるようになった」と木村は笑う。
昨年のチャレンジトーナメントランク1位の資格で参戦した今シーズン。
序盤から立て続けに予選落ちしていたころは、とても「ゴルフを楽しむ」というような発想は持てなかった。
シード権のことばかりが頭をよぎり、体がこわばって思うようなゴルフをさせてもらえなかったからだ。
「でも、ここまで来たらもう、ね。最後くらい、楽しくゴルフできればと・・・」。
良い意味で開き直った途端の首位スタート。
この日のボギーは、奥からの8メートルを3パットした10番だけ。
アンジュレーションのきついグリーンには徹底して手前から攻めるゴルフでスコアを伸ばした。
首位でハーフターンしたインターバルでは、他の選手に「スコアボードの前で、写真撮って」と冗談を言う余裕もあった。
「それくらい、楽しくできたってこと。今日はリラックスできてたし、すべてが良かった」。
もしこの大会で2位以上に入れば、大逆転での初シード入り。
最低でもトップ5に入れれば、ファイナルQTに進むことができそうだ。
どうにか、首をつなぐためにも残り3日が正念場だが「そういうことは、考えない。考えた途端、楽しくなくなっちゃう。・・・小さいヤローですからね」と、笑った。