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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2005

木村佳昭「最後くらい、楽しくゴルフできればと」

シード権争いの選手たちにとって、このカシオワールドオープンは事実上の最終戦。現在、賞金ランク119位の木村は特に、出場優先順位を決めるクォリファイングトーナメントのサードステージでも失敗しているから、今週で結果が出せなければ、来季の道は完全に絶たれる。

泣いても笑ってもこの1試合で運命が決まる、というシビアな状況に置かれてようやく、「ゴルフが楽しめるようになった」と木村は笑う。

昨年のチャレンジトーナメントランク1位の資格で参戦した今シーズン。
序盤から立て続けに予選落ちしていたころは、とても「ゴルフを楽しむ」というような発想は持てなかった。
シード権のことばかりが頭をよぎり、体がこわばって思うようなゴルフをさせてもらえなかったからだ。

「でも、ここまで来たらもう、ね。最後くらい、楽しくゴルフできればと・・・」。
良い意味で開き直った途端の首位スタート。

この日のボギーは、奥からの8メートルを3パットした10番だけ。
アンジュレーションのきついグリーンには徹底して手前から攻めるゴルフでスコアを伸ばした。

首位でハーフターンしたインターバルでは、他の選手に「スコアボードの前で、写真撮って」と冗談を言う余裕もあった。
「それくらい、楽しくできたってこと。今日はリラックスできてたし、すべてが良かった」。

もしこの大会で2位以上に入れば、大逆転での初シード入り。
最低でもトップ5に入れれば、ファイナルQTに進むことができそうだ。
どうにか、首をつなぐためにも残り3日が正念場だが「そういうことは、考えない。考えた途端、楽しくなくなっちゃう。・・・小さいヤローですからね」と、笑った。

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