記事

〜全英への道〜 ミズノオープン 2001

2位タイの堺谷和将

 185センチの体躯を、頭から、足の先までぬれねずみにしてあがってきた堺谷は、
 「もう信じられないくらいの土砂降り!! 最後のティショットは、『とにかく左の池にだけは入れないように』って、もう、ものすごいプレッシャーの中で打ったよ!」と悲鳴をあげた。

 午前中は、雨交じりではあったが、比較的、穏やかなコンディションだった瀬戸内海GCは、堺谷が折り返した10番あたりから、一転した。
 フェアウェーを、叩きつけるように降る豪雨は、あっという間に全身を濡らす。
 できるだけ雨を避けようと、知らず知らず、プレーリズムは早くなる。
 そのホール、チャンスにつけていた堺谷の2メートルのバーディパットは、「それまではラインもゆっくり読んでいたのに、雨が本降りになってきたので、急ぎ目に打って、はずしてしまった」。

 これをきっかけに、14、15番では2連続ボギーとしてしまった。

 それでも、気を引き締め直し、大ミスのないよう心がけ、迎えた上がり3ホールはしっかりとパーセーブ。
 1アンダーの71でまわって通算9アンダー、2位タイに踏みとどまった。

 最終日は、生まれて初めての最終組だ。
 しかも、相手は田中秀道。大ギャラリーがつくことは必至だが、
 「できれば、秀道君の邪魔にならないよう気をつけます!」と人のよさそうな笑顔を浮かべた堺谷。
 初Vのチャンスにも「優勝は・・・、僕には無理でしょう(笑)」とおどけながらも、
 「・・・秀道君が、年に1回くらいの悪いゴルフをして、僕が、年に1回くらいの良いゴルフができればわからないかも・・・。最終組のプレッシャーはかかると思うけど、僕は普段から自分のゴルフに対してシビレているし(笑)、だから人よりは、シビレに強いかな、とも思う。・・・こうなったら、思い切ってやりますよ」

関連記事