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<ファイナルQT特集>ランク4位の清水洋一「今年こそ、初シード!」
「いま思うと、あのOBが良かったのかも。これ以上、落とせない。『ひとつでも良いスコアで上がろう』と改めて、気合が入った」。
3月23日に行われたファイナルQT最終日の第6ラウンド。ハーフターン直後の“悪夢”にも清水はリズムを崩さず、最終18番では残り100ヤードからバーディフィニッシュ。通算8アンダーで、ランク4位に。
「あの状況からなんとか盛り返せた。我ながらたいしたもんです。・・・なんてね(笑)」。
前日の第5ラウンドまでのランクは15位タイだった。
その順位でも今季前半戦でほぼフル参戦は可能ではあったが、QTからの出場枠が少ない4月の中日クラウンズに出るには、厳しい状況だった。
「クラウンズには絶対に出たかったんです。そのためにも最終日には、何が何でもトップ10入りする必要があった。それを目標に頑張った」という。
昨年は、やはりファイナルQTランクの資格で、41歳にして自身初のツアー本格参戦。
27歳までの9年間は、埼玉県内のイトーヨーカ堂でスポーツ用品の販売を担当していた。
“接待ゴルフ”だけでは満足できなくなり、「もっと思う存分にゴルフがしたい」。
その欲求だけで、仕事をやめた。テストを受けてゴルフ場連盟の研修会に入り、レッスン業のかわたら練習を積み、こぎつけたプロの道。
昨シーズンの賞金ランクは79位だった。
初シード入りまで、あと一歩だった。
昨年2月に生まれた長男・太陽君と、妻・美和さんの3人家族。
夫への理解は深いというものの、それでもあまりに結果が出ないと遠征のたびに、「また“旅行”に行って来たの?」とチクリ、言われる。
「さすがに、家族のためにも『そろそろここらで・・・』という気になりますからね(笑)。昨年は出だしが良くなかったので、スタートダッシュで稼いでいきたい」。
今年こそ、42歳の春といきたい。