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ANAオープンゴルフトーナメント 2006

中嶋常幸「やりますよ、ビシバシと!」

今大会4度の優勝を誇るが、「過去はどうでもいい。それよりも、これからです」と、突っぱねた。予選2日間は、26歳の宮里優作とのプレー。大事なのは今。こうして若手に混じって、遜色なく戦えること。
さらに、彼らを凌駕することが出来ればなおさらだ。

優作が、目を見張る。
「ドライバーがしっかり振れている。ラフからの距離感も素晴らしい。中嶋さんのゴルフは、そういう細かな部分が積み重なって、他と差が出てくるという感じ」。

もちろん、そのための準備は怠らない。
今季はレギュラー、シニアともに出場数をセーブ。
「20代のころは、傍若無人に振る舞っても良いスコアが出たもんだけど(苦笑)。やっぱり、3連戦をやると股関節が痛くなってくる」。

その分、オフの間はトレーニングやストレッチに莫大な時間を割く。
会場では、スタート前と直後に1時間みっちりと。
「おかげで、若い子たちとやりあえる。それが嬉しい」。
51歳の努力は、ちゃんと実っている。

この日奪ったバーディは6つ。
415ヤードの13番パー4では、9番アイアンの第2打があわやチップインのカップまで「2センチ」だ。
「・・・最高のショットだったのに。拍手が少なくて寂しいよなあ、って。優作とも話し合ったんだ」。
楽々OKバーディを奪っておどける素振りに、ベテランの余裕が漂う。

5位タイで迎える決勝ラウンドに「やりますよ、ビシバシと!」。
片方の握りこぶしで、手のひらをピシャリと叩いた。

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