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コカ・コーラ東海クラシック 2004
今井克宗が通算6アンダーで暫定首位「今日が最終日だと思って、プレーしました」
そんな悪コンディションの中、“ラ・ボンバ”の異名のごとく、熱く燃えたのが今井だ。
残り1ホールを残しながらボギーなしの4バーディをマークして通算6アンダーの暫定首位。
今週末は、台風の影響でさらに天気が荒れる、との予報がすでに出ている。
ひょっとしたら土日の競技も危ういかもしれない、と読んだ今井は、この日スタート前に心に決めた。
「今日が最終日だと思ってやろう」。
気合を入れて、とにかくピンを攻めまくった。
バックナインの14番では、いよいよレインウェアを脱ぎ捨てた。
もともと、体の自由が利きにくくなるからレインウェアを着てプレーするのは大嫌い。
「それに、今日は俺の中では“最終日”だし。こんなもの、着てる場合じゃないでしょう」。
秋雨の冷たさも、ずぶ濡れの体もお構いなしに、豪雨の中を突き進んだ。
いよいよ、フェアウェーやグリーンにも、水がたまってきた。視界も悪く、15番で3メートルのバーディチャンスを50センチもショートした。それでも懸命に踏ん張ってたどり着いた最終18番ホール。
ティショットが200ヤードしか飛ばず、呆然としているところへこの日2度目の中断のサイレン。そのまま競技は、翌日以降に持ち越されることとなった。
翌9日(土)は、7時10分からこの日第2ラウンドの残り競技が再開される(予定)。
再開ホールの18番の第2打は、ピンまで260ヤードも残している。
「きっと明日は、ボギーで終わるよ」と、冗談めかして話したが、2試合前のANAオープンで3位タイにつけるなど、ここのところグっと上り調子。
しかもここ三好は今井にとって、「毎年、何かしら起きる」ゲンの良い大会だ。
デビュー元年の2000年、この大会で3位タイに入って初シード入り。
翌年2001年、魔のパー3・16番ホールでホールインワンを達成して、第26回大会からキャリーオーバーされていたホールインワン賞500万円を獲得。
そして昨年の2003年は4位タイでフィニッシュ。
「ここに来ると、運みたいなものを感じる。今年も、なんかやれそうな気がする」。
意味ありげなセリフを残して、いったんコースを引き上げたが・・・。