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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2004

今井克宗「昔は無茶ばっかりしてたけど…」

実家が、ここ袖ヶ浦から自転車で2分。昔なじみの地元ファンの大声援を受けて、今井がスーパーショットを披露した。最終ホールの18番でおもむろに右の靴下だけ脱ぎ去る。
ズボンのすそもたくし上げ、グリーン右手前の池からトライした水切りショット。

前回、別の大会で挑戦したときは、手加減してピンに届かなかった。
反省を踏まえ「今回は、土手にぶつからないよう思い切り高い球を打った。それが良かった」。
ボールは一瞬、カップの淵をかすめて3メートルのバーディチャンス。

沸き起こった大歓声に、高く手を上げて応えてみせた。と、次の瞬間、グリーン周りからクスクスと笑い声が起きる。
その表情は大真面目なのに、片足だけ裸足のままだったからだ。
そのギャップが、観衆の笑いを誘った。

ラ・ボンバの異名のごとく、一見、ハチャめちゃなプレースタイルが特徴だが、最近ではツアー2勝の落ち着きも、芽生えつつある。

16番パー5の第2打で、いったんスプーンを握りながら、思案の末にユーティリティアイアンに持ち替えた。「ひとつ間違えたら大ケガ」と冷静な判断で、刻みに変更した第3打は、ピンフラッグに当てるスーパーアプローチ。

「昔は無茶ばっかりしてたけど、僕も歳を取りました。結果的に良い選択をしましたよ」。4メートルを沈め、楽々バーディだ。

14番、17番で2メートル弱を外して「もったいないボギー」を打ったが、それで大会が盛り上がるななら、混戦模様も大歓迎だ。
2週前のコカ・コーラ東海クラシックで優勝したばかり。いま、ノリに乗っている今井が最終日も、地元ファンの大声援に後押しされて3勝目をさらう。

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