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三井住友VISA太平洋マスターズ 2006

井上信が暫定首位(11日時点)

三井住友VISA太平洋マスターズの第3ラウンドは9時45分、豪雨のため一時中断。11時10分に再開されたが、日没と霧のため16時18分にサスペンデッドとなった。
このため、アウト5組イン2組の合計21人がホールアウトできなかった。
サスペンデッドは、9月のフジサンケイクラシック以来。

第3ラウンドの残り競技は翌12日(日)の7時20分より再開。
続く最終ラウンドは8時のスタートを予定している。
その際、ペアリングの組み替えは行わない。

この日、暫定首位につけたのはプロ8年目、ツアー通算勝目を狙う井上信(まこと)だ。
プロ入り後初となる片山晋呉との組み合わせ。
決まった瞬間、前日2日目に他の選手から言われた。

「マコ、ラウンド中にシンゴのゴルフは見ちゃダメだぞ!」

なぜなら、「自信を失ってしまうから。向こうは1億5000万円稼ぎ、こっちは1500万・・・」。
忠告どおり極力見ないようにはしていたが「やっぱり見ちゃいますよねえ」と、苦笑い。
この悪条件の中にあっても、常に変わらないルーティンに度肝を抜きつつ、その片山に一時は5打差をつけるゴルフ。

後半から追い上げられて3打差まで縮まったが、辺りもすっかり薄暗くなった15番パー4で7メートルのパーパットを決めた。
「今日、一番嬉しかったプレー」。
なんとか、踏みとどまることが出来たのだ。

16番のセカンド地点で、中断のサイレンが鳴った。
17番からの2ホールを翌日に残したのはつらいが、ショットもパットも上り調子だ。
シード権の確保もどうにかメドがつき、気持ちも軽やかに迎えられそうな最終日。

思い出されるのは2年前だ。

マンデートーナメントから出場したABCチャンピオンシップでツアー初優勝をあげた。
「なんだか、展開が今回と似ている気がする」。
あのときも、悪天候の3日目にスコアを伸ばして頂点に立った。
そして、友人たちの手で池にはめられた際に、肋骨を折るハプニング・・・。
ここにも1、8番ホールには池がある。
「そうなったら、次も喜んではめられますよ! ・・・ただし、土手までの距離には注意してね」と、笑った。

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