記事

UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ 2007

昨年3位の中嶋常幸が狙うのは、日本と名のつく“8つ目”のタイトル

“7つ目”は昨年10月。髙橋勝成とのプレーオフ2ホールの死闘を制した日本プロシニア。今年1月に、その祝賀謝恩会を開いた。これまで支えてくださった方々を招待し、中嶋自らプロデュースしたこの「7冠達成のパーティ」で宣言した。

「来年は8冠のパーティをやりましょう!」。

ほかでもない、今週の『UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ』のことである。
昨年は、1打差2位でスタートしながら、チャンスを逃した。
「あれは・・・惜しかった。あれさえ勝っていれば“8つ目”の日本タイトルになっていたはずだったのに・・・」と、壇上で悔しさを語ったものだ。

それだけに今年こそ、絶対に逃したくはない。

会場のここ宍戸ヒルズカントリークラブが大好きだ。
うっそうと茂る森。醸し出されるこの空気、5年シードがかかったメジャー独特のこの雰囲気。
今大会主催の日本ゴルフツアー機構(JGTO)が威信をかけて、施したコースセッティングだということもある。

「JGTOと選手とスタッフと・・・。みんなが一つになって、盛り上げようという気持ちがヒシヒシと伝わってくるのがこの舞台だから。ここで勝ちたい、そんなみんなの思いが伝わってくるから。だからこのコースが好きなんだ」と中嶋は言う。

今年は4ホールで改造が加えられ、ますます難易度は高まりそうだ。
たとえば7番のパー3はティグラウンドを35ヤード後方に伸ばし、最長で231ヤードと距離のある池超えホールになった。
加えて、ツアーディレクターの山中博史は「本戦ではエッジから3ヤードのピン位置も考えている」と宣言しているから、ますます一筋縄ではいかないだろう。

ショットの精度はさることながら、飛距離の面でも若手とほとんど互角に戦える中嶋でさえ「助けてもらいたいくらい・・・」とそのタフさには頭を抱えるばかりだが、狙う獲物が大ければ大きいほど、戦い甲斐もあるというものだ。

本番を目前に「凄く楽しみだよ」と中嶋。
「勝つって、そんな簡単なことじゃないけれど。ぜひ4日間、良いポジションでやりたいと思ってる」。
そして出来れば、年頭に交わしたファンとの約束を叶えたいと考えている。

<中嶋常幸の“日本タイトル”>
72年・全日本パブリック
73年・日本アマ
77年・日本プロ
82年・日本シリーズ
83年・日本プロマッチ、日本プロ
84年・日本プロ
85年・日本オープン
86年・日本プロマッチ、日本オープン
90年・日本オープン
91年・日本オープン
92年・日本プロマッチ
93年・日本シリーズ
05年・日本シニアオープン
06年・日本プロシニア、日本シニアオープン
※そのほか合計ツアー48勝

関連記事