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すし石垣は一歩及ばず・・・全英オープンアジア予選最終日
ポーカーフェイスで気丈に答えたが、内心は煮えくり返る思い。
「・・・金属バッドで、タイヤを殴りたい。もしくは、バッティングセンターで思いっきりかっ飛ばしたい」。
初のメジャー切符まで、あと一歩だった。
雷による中断のあと、約2時間後の再開ホールは16番。
2メートルのバーディパットは、サイレンがなる寸前まで「ひつこいくらいにラインを読んだ」。
これを沈めて通算6アンダーで迎えた18番はティショットが右林。そこからの第2打を、グリーン左横のラフに打ち込んだ。
「・・・なんとしても入れたかったけど」。
チップインバーディにするには、難しすぎた。
眉間にシワを寄せたままつぶやく。
「あとは、祈るしかない」。
他の選手の結果を待つしかない。
せめてプレーオフには残りたい。その準備だけは、万端にしておきたかった。
汗みどろのポロシャツを、ロッカールームで乾かした。
黄色はすしのラッキーカラー。
もし、プレーオフになったらこれを着るつもりだった。
そのチャンスが絶たれたのは、シャツがすっかり乾いたころだった。
「本当に、あともうちょっとだったのに」。
思えば思うほど、悔しさは募る。
「・・・でも、そのあとちょっとがデカイ」ということも、嫌というほど分かっている。
「予定では、11アンダーで笑いながら最終ホールに来る予定だったのにねぇ」と、おどけたのはいつものサービス。
つい、シリアスになってしまう気持ちを、それでどうにかごまかした。
先週のアジアンツアーのモトローラインターナショナルから2週間。コーチの中井学さんと取り組んできた課題。
「さらに、やらなければならないことが今回ですごく分かった」とうなずきあった“チームすし”。
ゴルフのレベルは、昨年より数段上がっていると実感できた。
それが、何よりの収穫だった。
「今年のすしを、楽しみにしてて!」と、最後はいつもの笑顔になった。
なお、今年の全英オープンアジア予選を突破したのはアダム・グルーム(豪州)、ラム・チービン(シンガポール)、ロス・ベイン(スコットランド)、デビッド・グレッソン(豪州)とウォン・ジョン・リー(豪州)の5人。
韓国のパーク・ウォン・ジュンと、通算7アンダーで並んだ豪州のウォン・ジョン・リー(=写真下
)は、プレーオフの末に権利を勝ち取った。
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