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バナH杯KBCオーガスタ 2008

星野英正は悪条件もなんのその

この日、競技中断のサイレンが鳴った直後に颯爽とホールアウトしてきた星野は「やっぱり、僕は悪条件に向いてます」と、ニヤリと笑った。
特に、横殴りの雨が降りしきった後半の9ホールでスコアを伸ばし、もっとも悪天候だった最終9番も手前3メートルを沈めてバーディ。

難コンディションでの3アンダーに、「ショットはそれほど良くなかったけど、大ブレもなかった。

今日は、フェード1本で攻めて、うまくまとまった」と、満足そうだ。

まだ、大舞台での手応えも残っている。
7月のUBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズの優勝特典で参戦した8月の世界ゴルフ選手権「ブリヂストンインビテーショナル」。

世界のトップランカーが集う大会で、3日目に65の大爆発。
「4日間、このゴルフを続ければメジャーでも勝てる」と、確信できた。
「アプローチ、パットには課題」を感じつつ、「飛距離でも、そんなに負けていない。気の抜けるホールがひとつもない、常に繊細なショットが要求されたコースでも十分に戦えたから」。
自信を深めて帰国した。

「口では上手く言えないけれど。あれは、俺にしかできない経験。行ったものにしか分らない感覚を体験できたのは大きかった」と振り返る。

アメリカでぶり返した持病のアレルギー症状はちょっと心配な手土産だが、初日の好スタートで成長ぶりをアピール。
赤く血走った瞳を瞬かせて「・・・とりあえず、今日はこれから、ちょっと医者行ってきます」。
2日目以降に万全を期す。

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