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三菱ダイヤモンドカップゴルフ 2007
男・平塚哲二、35歳「15歳にも、16歳にも負けられない!」
まさに「完敗だった」。
今年36歳。ツアーデビューは23歳。
石川遼くんがこの世に誕生する遥か昔からゴルフを始め、まだ石川くんがよちよち歩きの頃はすでにプロだった。
「そんな子に全員負けた。悔しかった」。自分たちの不甲斐なさが、許せなかった。
「もう負けていられない」。難攻不落の大洗で、プロ根性に火がついた。
初日に2位タイでスタートして2日目に6位、3日目に5位。
この難コースで虎視眈々と好位置をキープして、最終日に67。
4日間の組み立ても完璧に、最後の最後に抜け出すという劇的なシナリオで優勝した。
もう、中堅と呼ばれても良い年齢は、同時にゴルフの技と、精神が程よいバランスを取る円熟期とも言われる。次々と実力のある子が登場して若手の台頭が著しいが、まだまだ譲れない。
目標は、いまだ成し遂げたことのない年間2勝以上。
そして、自身初の賞金王の座。
海外にも挑戦したい。
昨年のワールドカップ。谷原秀人と日本代表として参戦したが、打ちのめされて帰ってきた。
世界でも通用する選手になれるよう、「もっと体を鍛え、もっと飛距離を伸ばす」。
そのため昨年から、今まで以上に過酷なトレーニングにも取り組んでいる。
この日最終日はこのまま残って、翌28日に茨城県の大利根CCで行われる全米オープンの最終予選に臨む。
上位3人が通過できる1日36ホールの一発勝負には、ハワイの16歳、タッド・フジカワも参戦するが、次もやっぱり「負けられない!」と、息つく間もなく腕をまくった。