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UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズ 2008
星野英正は5年シードを足がかりに
3打差の単独首位につけた大会3日目。2004年大会のチャンピオンで、大親友のS・K・ホに言われた。
「向こうの選手は、6番や7番アイアンで200ヤード以上も飛ばすんだ。ヒデもこの大会に勝って、
一度行ってみたらいい。どうせ通用しないと思うけど」。
だからというわけではないが、今大会で勝てたら肉体改造に着手すると決めていた。
「もともとトレーニング嫌い。自分をいじめることが苦手で」と笑うが、「今のゴルフで体が2倍大きくなれば、もっともっと勝てる」との思いも常にあった。
「技術はもう大きく直すところはない。あとは、パワー。徹底的に鍛えれば安定感が増して、飛距離も伸びる。…やらなくちゃ!」。
毎年、シード権の確保をにらみながらの取り組みには不安も限界もあるが、複数年シードを手に入れた今ならじっくりと腰を落ち着けて取り組める。
それで距離の長い海外のコースでも互角に戦えるようになれば…。
その先に、海外メジャーへの道も開けてくる。
その前に「本当はどれほどのものなのか」。
まずは、今の自分でどこまで通用するのか腕試しだ。
開催地の米オハイオ州アクロンで、SKの言った言葉の現実を知ることになるのだろうか。
「最低でも半分より上の順位には行きたい」。
国内メジャーの初タイトルの余韻に浸る間もなく来月には、初舞台への挑戦が待っている。