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日本オープンゴルフ選手権競技 2006

平塚哲二「僕も欲しい!」

最終18番で、残り156ヤードのバンカーからピン右5メートル。上りのラインを読みきった平塚は、満面笑みでフェアウェーに向き直った。

「どうだ!」と、ばかりにガッツポーズ。
後ろの組で回る大親友の矢野東にアピールだ。

このバーディで、3アンダー。
例年より短いとはいえ、適度に伸びた霞ヶ関のラフはやはり厄介で、待ち受けるグリーンは固く締まっている。

「5番アイアンで打ったら、10メートル以上転がってしまうホールもある。ピンが狙えるのは、7番アイアンくらいまで」。
ラフに打ち込んだら、諦めざるを得ない。
前日水曜日の練習ラウンドではそんなコースセッティングにショットの不調も相まって、まるでスコアにならなかったが、いざフタをあけてみれば思いかげない好スタートにホっと胸を撫で下ろす。

「今日は子供の誕生日なんですよ。家で友達を呼んでお祝いするって言うてたから・・・そんな日に、良いスコアで回れてよかったです」。
長男・仁(じん)君の1歳のお祝いが出来たと喜んだ。

71回目を迎えるこのナショナルオープン。
今年は、主催の財団法人 日本ゴルフ協会(JGA)の「オフィシャルスポンサー」として、NECが大会をバックアップしている。

賞金総額も大幅増の2億円。11月のダンロップフェニックスと並ぶ国内最高賞金に、平塚も例外なく目を輝かす。

「・・・ここで勝てたら、一気に来るから」。

現在賞金ランク2位。優勝賞金4000万円を手にしたら、目標の賞金王に一気に近づく。
「・・・みんなが欲しがるタイトルですし、ぜひ僕も欲しい。頑張りたいですね」。
少し「風邪気味」という体調にもムチ打つ。


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