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日本オープンゴルフ選手権競技 2006

星野英正「シンゴさんを抜けば日本一になれるから」

ここ霞ヶ関カンツリー倶楽部は、ジュニアたち憧れの舞台。1971年からずっと、日本ジュニアの開催コースだ。

星野も、宮城県・利府中2年から仙台育英高3年まで連続出場してきたが、「まったく良い思い出がなかった」。

中3の92年にはプレーオフの末に2位どまり。
おまけに、高3の95年にやはり同倶楽部で行われた日本オープンに出場したが予選落ち・・・。

「霞は、難しいイメージしかなくて・・・」と、顔をしかめたのは2週前。
ツアー通算2勝目をあげたコカ・コーラ東海クラシックの優勝インタビューで語ったものだが、そんな苦手意識を払拭するこの日2日目のコースレコードタイスコアだ。

前日初日のジーブ・ミルカ・シンに並ぶ、65ストローク。
思わず余裕の笑みがこぼれ出る。
「俺も、霞でこんなに良いスコアで回れるんだ、って・・・」。
しっかりと、成長の跡を刻んで決勝進出だ。

前日初日は2オーバーと出遅れた。
好調のパットに反比例して、ショットの不調が原因だった。
体調が悪かったこともあり、課題は翌日に持ち越して迎えたこの日の朝。

ずっと好調が続いていたせいで、かえって腕に力が入ってしまっていたことに気がついた。
「調子が良いときこそ、力を抜こう」。
そう意識することで、もともと安定したショットが冴えに冴えた。
おかげで、今季初の予選落ちの危機を回避したばかりか5位タイ浮上だ。

星野にとって、ジュニア時代から慣れ親しんできたこの大舞台は、「日本で、プロでやっている限りは必ず欲しいタイトル」。
2打差首位には片山晋呉が立ちはだかるが、「勢いがある今こそ、シンゴさんと戦ってみたかった」という。
「・・・だって、あの人を抜けば日本一になれると思っているからね」。

いま絶好調の男が、賞金王に真っ向勝負を挑む。

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