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東建コーポレーションカップ 2000
「優勝は、届かないものではない」
開催コース・祁答院ゴルフ倶楽部所属の日下部光隆、そして上田友昭。同組での決勝ラウンドとなった両選手へ、地元ファンからの期待をこめてのゲキだった。
「はじめのティショットでは感じていた」上田のプレッシャーも、1番パー5でのイーグルで飛びさった。
「第2打は、あえてグリーン横のバンカーに入れました。あそこはバンカー前に止めると、フェアウェーでも下が固い。いっそバンカーに入れたほうが賢明なんです」バンカーからの3打目を見事にチップイン。コースを知り尽くしているものの強みをここ一番で発揮し、上位陣に名を連ねた。
しかし、普段より、シビアな位置に切られたピンセッティングには、苦しめられた。この日のボギー(3番、8番、11番)は「すべて3パットした」もの。
「11番のボギーで、もう終わりと思った。悔しいですよね。欲をいえば、あのパットがなければ、とも思う」
通算3アンダーまでスコアを落し、なかば諦めかけて迎えた15番パー4のバーディで再びチャンスがめぐってきた。「リーダーボードをみても、上位がそれほど伸びていない。17番でも(バーディが)獲れたとき、最後にひとつ縮めれば、プレーオフまでいけるかも、と思った。18番は(グリーン手前の)池に入ってもいい、くらいのつもりで思いきり攻めいきました」(上田)。
最終ホールのバーディパットは、ピンまで4メートル。 「これは本当に入れたかった…悔しいような、でも、4位に入れて、嬉しいような…複雑な気持ちです。でも、こんなたくさんのお客さんに応援してもらって、最高でした。それと、今回の出場で、『(優勝も)手のとどかないものではないんだな』と思えたことが大きい。今後の自信になります」。 このあとすぐにインドに飛び、アジアPGAダビドフツアーに挑戦。今回の経験を糧に、上田がさらなる上昇目指して旅立つ。