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ANAオープン 2008

いよいよ最終戦、ゴルフ北海道スイング

初のシード権をほぼ手中にしている貞方。ゴルフ北海道スイングの最終戦「ANAオープン」でさらなる飛躍を目指す
“初戦”でツアー通算3勝目をあげたインドのジーブ・ミルカ・シンは、“2戦目”に予選落ち。1000万円のビッグボーナスのチャンスは消えたが、熱い戦いは続いている。

道内で行われる長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップと、サン・クロレラ クラシック 、そして次週の“最終戦”ANAオープン の3大会の獲得賞金をもとに換算されるポイントランキングの最上位者に、賞金100万円と海外ツアーの権利が与えられる「ゴルフ北海道スイング」。

2試合が終了して、現在115ポイント稼いでランク1位はニュージーランドのデービッド・スメイル。
さらに5ポイント差で2位につけるのは、貞方章男だ。

貞方は14歳で単身渡米。
青春期のほとんどをフロリダのタンパで過ごし、洋芝でゴルフを覚えた。
それだけに、似た芝質の北海道のコースを得意としている。

「日本のコウライ芝でやると、距離感が分らずに戸惑うけれど、洋芝なら“自分のゴルフをすればいいんだ”と思える。風の中のゴルフも好き」との言葉どおり、先の2戦で3位、9位と好調をキープ。

現在賞金ランクも37位につけて、日本ツアーでの初シード入りにもほぼ当確ランプを灯しているが、目標はそこではない。

境遇の似た今田竜二とアメリカでルームシェアをしていた時代もあり、「ときどき竜二さんが電話をくれて。もうちょっと頑張らないとな、と言われている」と、打ち明ける。

貞方が2003年に本格参戦を果たしたのも米ツアー。
今年、念願の1勝をあげた3つ上の先輩に再び合流するためにも、まずは母国ツアーで初優勝を狙いたい。
次週、相性の良い地でそのチャンスを伺う。

またゴルフ北海道スイングは、貞方に続く3位に上田諭尉、さらに4位につける津曲泰弦も今季初シード入りを狙うニューフェイスだ。
津曲の武器はなんといっても豪快な飛距離。
身長187センチの長身は平均290ヤードを超える飛ばし屋で、今季はすでに3大会でドライビングディスタンス賞を獲得している。

プロ仲間からも注目を集め、ホールアウト後によくこう聞かれるようになった。

「今日はどうだった?」。

その問いに、あるときうっかりその日のスコアを伝えたら「そうじゃなくて、飛距離のほうだよって・・・。みんな、僕にはドライビングのことしか聞いてくれない」と苦笑するが、賞金ランクのほうもまずまず順調で、現在969万1000円の50位は初シード確定までもう一踏ん張りだ。

「飛ばしのほうも狙ってますけれど、優先順位はやっぱりそっちですから」。

ゴルフ北海道スイング最終戦のANAオープンで逆転のボーナス獲得なら、おのずと結果もついてくる。

北海道スイングとは・・・
道内で行われる長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ(7月24-27日 ザ・ノースカントリーGC)と、サン・クロレラ クラシック (7月31-8月3日 小樽CC)と、ANAオープン (9月18-21日 札幌GC輪厚C)の3大会で全勝した選手には各主催者より賞金1000万円と、海外ツアーの出場権が、また該当者がいない場合も3大会の獲得賞金のポイントランキング上位者に賞金100万円と、海外ツアーの権利が与えられるというもの。
昨年の受賞者は小田龍一。最終戦のANAオープンで大逆転。100万円と、アジアンツアーの「バークレイズシンガポールオープン」と、翌年2月の米ツアー「マヤコバクラシック」の海外2試合の出場権をゲットした。

<サン・クロレラ終了時の「ゴルフ北海道スイング」トップ10>
1位 デービッド・スメイル(115ポイント)
2位 貞方章男      (110ポイント)
3位 上田諭尉      (99ポイント)
4位 津曲泰弦      (97ポイント)
5位 宮本勝昌      (93ポイント)
6位 谷原秀人      (91ポイント)
7位 エディー・リー   (86ポイント)
7位 ドンファン     (86ポイント)
9位 S・K・ホ     (85ポイント)
10位 山下和宏      (82ポイント)
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