お別れの会が行われた懇談会場には、優勝トロフィや思い出の写真に加え、1つのゴルフボールが飾られていた。

島田さんへ
日本シニアOP優勝
中嶋常幸
2008.10.26

マジックでそう書かれたボールは、昨年の日本シニアオープンで、2年ぶり3度目のタイトルを獲得した中嶋常幸から贈られたものだ。

病床の島田のもとにボールが届けられたのは優勝したその翌週。
和子夫人が「中嶋プロから何か届きましたよ」と伝えると、「ボールか」と尋ねたという。

中嶋と島田は、JGTO設立からそれまで以上に親交を深め、信頼し合う仲だった。

中嶋はお別れ会での献花を終えた後、「島田さんとの思い出は数えきれない。選手時代よりもJGTOに携わってから印象が深い。常に苦労していて、あんな一本気な人が、人に頭を下げて歩いていた。僕の40才半ばのスランプの時には、会うたびに"がんばりや。まだ若い"と声をかけてくれた」としみじみと振り返った。

• 中嶋 常幸