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〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2010
石川遼は36位タイで決勝ラウンド進出
ちょっぴり損した気分も、すぐに晴れた。
開始から17分で、本田圭佑選手が先制のゴール!!
宿舎の隣の部屋で寝ていた中田健トレーナーは、壁越しに聞こえてきた石川の歓喜の叫び声で、目を覚ましたという。
そのあと遠藤保仁選手の2点目も、岡崎慎司選手の3点目も、残らず目に焼き付けた。
朝恒例のトレーニングもストレッチの間にも、けっしてテレビから目を離さず、後半のロスタイムを縫ってホテルを出発し、勝利の瞬間は移動中の車の中で見届けた。
予定より30分前倒しして、早起きした甲斐はあった。
「日本チームの結束力は、世界一。自分も、ゴルフで人を惹きつける魅力あるプレーを見せられるように頑張りたい」と、気持ち新たに思い出の舞台に立った。
いかんせん、日本代表の劇的勝利に、いざコースでは少し気合いが入りすぎただろうか。
先週、初出場の全米オープンのシビアなセッティングからも開放されて、連覇を狙う今大会は「もっとドライバーを飛ばしたい」という思いが強すぎて、ティショットが左へ行きがちに。
「どうしても上半身に、力が入ってしまって。下半身が、追いついて来なかった。それがラウンド中に修正出来なかった」という。
12番で、138ヤードの第2打を9番アイアンで15センチのべたピンにつけたり、最終18番では花道から30ヤードのアプローチを80センチに寄せてバーディで締めるなど、見せ場もありながら、7番でOBを打ってダブルボギーを叩くなど、一進一退。
最後まで、停滞ムードのまま1日が終わり、ホールアウト後は練習場に直行した。
「すぐに修正出来ました」と、晴れやかな笑顔で会見場に現れた石川は「明日は少しでも、トップの差を詰めていく」と、連覇に向けて、週末の巻き返しを誓っていた。