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中日クラウンズ 2010

連覇をねらう、平塚哲二

第50代目のチャンピオンが、満を持して帰国する。中部日本放送株式会社と中日新聞社主催の中日クラウンズで、平塚哲二が自身の国内初戦を迎える。

前年の怪我と深刻なスランプを乗り越えて、2年ぶりのツアー通算5勝目を達成したのが昨年の今大会。

身も心もボロボロになり、「俺はもうダメかもしれない」とまで思い詰めた2008年は、翌年のオフにアジアンツアーに活路を求め、あえてオフを作らず、試合感を持続したまま国内戦に乗り込んだことで、みごと復活を果たした。

昨年は、第50回の記念大会というビッグタイトルに、それまでの苦労がすべて報われた。
しかも7打差の大量リードは自信を取り戻すに十分すぎる1勝となった。

そして2010年。
平塚は、年頭から精力的に海を渡った。
昨年、本来の自分を取り戻すきっかけとなった舞台で今年も“初戦”を迎えた。
シード選手として、アジアンツアーに参戦。
早速嬉しいニュースももたらした。

4月のマスターズと同週に行われたアジアンツアー「エアバガン・ミャンマーオープン」で、なんとこれまた2位に10打差をつける圧勝を飾った。

その翌週にジャパンゴルフツアーが開幕したが、平塚はそのあとも、アジアに居残った。
先週は欧州共催のバランタイン選手権に出場。
連覇を目指すこの中日クラウンズが国内初戦となる。

堂々の凱旋帰国。
1年ぶりの和合は随所にコース改修が施されて、この日のプロアマ戦は「バンカーばっかり」。もともとシビアなセッティングは特にグリーンの面積が縮小されたり、新たなマウンドが加えられたりと、よほど細心のショットを打たなければあっけなく弾かれてしまう。

「グリーンが変わって距離感が出しづらい」。
しかも、今年導入されたフェースの新溝規制の影響で、「ボールが止まりにくい。去年のようにはいきません」と、本番を前に警戒心は増すばかりだが、闘志が萎えることはない。

「今年はこれが日本の初戦と、昨年はここで優勝ということで、かなり入れ込み気味です。勝ちたいです。優勝争いがしたいです」。
歴史と伝統のここ和合で、いまやアジアの雄が連覇を目指して大暴れだ。

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