ＯＮが、決勝ラウンドでは実に８年ぶりの直接対決。奇しくも今大会は、２００３年の同じく３日目以来となった同組ラウンドは、互いに苦笑いで始まった。スタートの10番で、中嶋がティショットを右に曲げれば、ジャンボはなんとテンプラ。中嶋がぼそりとつぶやく。「ドンマイ」。ジャンボがムキになって言い返す。「オナーが悪い！！」。

大ギャラリーの爆笑に見送られて出ていった。
互いに通算１オーバーからのスタートには「普通なら、そうそう張り合い出ないけど。一緒なら、張り合いもある。ジャンボは偉大です」とこの日73の中嶋が言えば、1アンダーは70で回ってきたジャンボがまぜかえす。
「トミーはシニアプレーヤーだけど、俺はレギュラーを目指しているから！」。

言うだけのことはあるこの日のプレーぶりだった。
出だしから、７ホールでひとつもパーがないゴルフは11番からの３連続バーディもあり「７つも取るけど、ボギーも６つ。俺もまだまだ若い」と破顔一笑。

常々、ライバルは石川遼と言っているジャンボ。「俺も大したもん。20歳のころに戻ったような」とはもちろん、はたちのスーパースターを意識して言っている。

久しぶりのＯＮ対決に、この日は石川組に負けず劣らずたくさんのギャラリーがついた。「一緒に回るのは、これで最後かな」とおどけて声を揃えたＯＮ。本人たちも認める貴重な顔合わせに、駆けつけたファンも大喜びだった。

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• 石川 遼