Tournament article
とおとうみ浜松オープン 2011
みんなで作るトーナメント、それが今年新規の「とおとうみ浜松オープン」です
静岡県は、浜松市にあるグランディ浜名湖ゴルフクラブを舞台に開催される「とおとうみオープン」は、特定の主催者がいない。
“主役”はゴルフを心から愛してやまない地元有志のみなさんだ。
大会の開催をきっかけに、地元・静岡を元気にしたい。大好きなゴルフをもっともっと浸透させたい・・・。
事務局的団体の「合同会社 ボランタリートーナメント浜松」は、そんな純粋な思いにかられた人々の集まりである。「みんなで作るゴルフトーナメント」を合い言葉に、地域参加型の大会を目指して発足された。
大会運営の資金のほとんどが、チケット収入でまかなわれる。大会週の5月16日・月曜日から、22日(日)までの7日間の前売り通し券(21,000円、すでに発売終了)には、出場選手ほか、各界の著名人のみなさんも参加する豪華なプロアマトーナメントや、開催記念パーティ参加の抽選券付きという斬新さ。
一番にファンの目線に立った工夫をさまざまに凝らしながら、いよいよ開催週を迎える。
地元有志のみなさんの、大会にかける熱い思いに動かされた選手たちも、自ら大会の“広報委員”をかって出て、開催前からさまざまな形でサポートしてきた。
地元静岡は中年の星・芹澤信雄を先頭に、横尾要や高山忠洋らが地元の中学校訪問や、義援金活動、チャリティレッスン会を通じて、地元ファンのみなさんと交流を深めることで、大会告知につとめて来た。
中でも、発足前から今大会の主旨に賛同し、全面協力を申し出てきた前期選手会長の深堀圭一郎は、主催者推薦を受けて本戦でも大会を盛り上げる。
深堀が、左足裏に違和感を覚えたのは2006年春だった。一度、足底筋膜炎との診断を受けて、治療にあたったが痛みは消えず、むしろひどくなるばかり。
実は、指と指の間に出来た石灰が周囲の神経を刺激する病気だと分かったのは、2009年8月。今年2月に思い切って手術を受けて、いまは9月の本格復帰にむけて、リハビリ中だ。
それにもかかわらず出場を決めた深堀に、大会にかける思いの強さが伺える。
先々週は、「ザ・レジェンド・チャリティプロアマトーナメント」に出場。さらに先週は日本プロでツアー復帰を果たしたばかりか、4日間を戦い抜いた。
先週の小野東洋ゴルフ倶楽部は傾斜のきついコースで、「まだ少し痛みは残っている」という深堀にはなおさら過酷な1週間となったが「多くの人に支えられ、ここに戻って来られて感謝です」。
通算1アンダーの16位タイで予選を通過してみせるなど、ブランクを感じさせないあの渾身プレーで、健在ぶりをアピールした。今季2戦目の今週にむけて、明るい兆しだ。
1月に右足付け根を骨折したサッカー日本代表の香川真司選手とは偶然、同じリハビリ施設で会った。「自分のやるべきことを一生懸命やり続けていた。努力することの大切さを改めて知らされて、刺激になった」。
トップアスリートの姿に触発されて、ベッドの上でも足を動かさないで済むトレーニングを考えたり、日々自分なりに少しずつ工夫を凝らして、復活に賭けてきた。
術後約3週間で、エアロバイクをこげたときには「幸せを感じた」。歩けなくなるかもしれない、という不安にひそかに怯えたこともあっただけに、回復の実感はひとしおだった。
このオフは3月5日(土)にリハビリの合間をぬって、地元の浜松日体中・高等学校を訪問。また当日午後からは、ボランティアのみなさんの研修会に参加。3月30日には東日本大震災の街頭募金に立つなど、活動を通じて改めて、地元有志のみなさんの熱気を感じたという深堀は、「ぜひプレーで恩返しを出来ますように。試合会場でまたお会い出来るのを楽しみにしてます!!」と、今から開幕を待ちわびている。
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