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マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント 2012
2人のホストプロの結果は
石川は、同社が協賛社に初めて名を連ねた2008年大会の、いわば“初代チャンピオン”。プロ転向後のツアー初優勝でもあった。相性の良いコースで今年も2日目までは、大会2勝目を十分狙える位置にはいたが、ショットの試行錯誤が続く中で、「2日目以降はあまり良い出来ではなかった」と、結局6位タイに終わった。
井上は、25位タイからスタートした3日目に、4番でOBにこの週は2度目のダブルボギーを打った。「それで、気落ちしたじゃないけど、ズルズルと行ってしまった」と、悔やむ。
応援にかけつけてくださった中川信行・代表取締役社長はしかし、ひとことも責めたりはしなかった。
今季はシード権はおろか、出場権さえない“どん底”にも関わらず、サポートを申し出て下さった恩人だ。
2004年には、当時は史上3人目となるマンデートーナメントからツアー初優勝を飾った思い出の今大会も、今年は主催者推薦での出場だ。
「ダメなプロに愛の手をさしのべて頂きました」と、感謝しても尽きせぬ思いは、やっぱりゴルフで報いたかった。
先週は、今季主戦場のチャレンジトーナメントの最終戦で賞金ランキングは6位につけて、来季はツアー前半戦の出場権の確保は出来ていただけに、その勢いで今週は恩人にさらに嬉しい報告がしたかった。
今季ツアーはこれが3戦目も「今年はこれが僕の最後の試合」。
長めのオフに突入する前に、51位タイという結果にも悔いが残る。
「来年までに、しっかり体を作って、開幕戦で良い手応えを感じられるようにして来たい」との決意をいっそう強くする結果にもなった。
さらに今大会は終了後に、特別協賛として、「株式会社マイナビ」の3年間の契約延長が発表されたことも、井上の心を刺激した。
「来年は出来れば自力で出場権を獲得して、大会を盛り上げられれば」。
ホストプロにはいっそう、恩返しの思いが募る最終日となった。