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関西オープンゴルフ選手権競技 2013

ブラッド・ケネディがツアー通算2勝目【インタビュー動画】

思いがけず転がり込んだ、ツアー通算2勝目だ。日本に腰を落ち着ける理由がまたひとつ、増えた。豪州出身の39歳が最古のオープン競技で、79代目のチャンピオンの座についた。

3日目に、単独首位に躍り出たのは本人も想定外の出来事。「だって、先週まで6週間のオフはほとんど練習もしてなくて・・・」。日本ツアーは約ひと月半の“夏休み”は母国に帰ってバカンス三昧。7つになる長女と釣りに行ったり、「最初の4週間は、家族と遊びまくった」。

ようやく5週目からクラブを握ったが、十分とはいえず、正直この関西オープンも、思い切って7週目の休暇にしようかと思ったくらいだ。「でもそれだと試合が空きすぎてしまうので・・・」。
予定どおりに舞い戻ると一抹の不安とは裏腹に、ショットもパットも絶好調で、それだけに気持ちもいっそう前向きに、難コースもアグレッシブに攻めた。

落としどころの狭いフェアウェイに、多くの選手が刻むホールも果敢にドライバーを握った。
「これだけ狭いとたとえばスプーンで打っても、フェアウェイに置けるとは限らない。それならば、僕は少しでも前に飛ばす」と勇敢に、本人もあれよあれよとV争い。

「まさか今週、いきなりこんな位置でプレー出来るとは思っていなかった」と目を丸くしたのもつかの間、いよいよ迎えた最終日は、さらに想定外の事態となった。
大会は、朝から降り続いた豪雨に30分ごとに、スタート時間を遅らせたものの、天候が回復する見込みはなく、とうとう10時30分に、雨によるコースコンディション不良のために、中止が決まった。
54ホールの短縮競技は、第3ラウンド終了時の順位で勝者を決定することになり、ケネディは規定により本来の75%にあたる、優勝賞金900万円を受け取ったが、「4日間、プレーが出来なかったのは、非常に残念」。
また悪天候にもかかわらず、朝から足を運んでくださったギャラリーのみなさん。
「今日はひとつもプレーをお見せ出来ずに申し訳ない」。選手を代表してお詫びも忘れなかった。

日本ツアーは、昨年のミズノオープンに続く2勝目に、これで当分、日本に居座る理由が出来た。2年間のシード権を得て、来季には家族を日本に呼び寄せるつもりだ。「子どもたちにも異文化を体験させたい」と日本で小学校生活を、送らせてみようと考えている。

2000年から8年ほど、アジアンツアーやヨーロピアンツアーを渡り歩いたが、とりわけ日本ツアーは「移動がとても便利だし、トーナメントの環境も良いし、友達も多いし」。
かの英雄とは縁もゆかりもないが、会場で会うたびに「ケネディ大統領!!」と、おどけて敬礼してくるスタッフもいたりして、本格参戦2年目ですっかり、自分の居場所も出来た。
「勝つことは大変ですが、今年はもう1勝くらいはしてみたい。賞金ランキングもトップ10を目指したい」。ますますキャリアを重ねて、日本で牙城を築きたい

※この関西オープンの上位10人には、今年10月に茨城ゴルフ倶楽部で行われる日本オープンの出場権が与えられます。該当の上位10人は、8月30日に関西ゴルフ連盟のホームページで発表されます。

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