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Indonesia PGA Championship 2013
武藤俊憲は65で回っても「満足しない」
「2番で3メートルのバーディパットが届かなかった。それがちょっとショックで」。
引きずった、というわけではないが、そのあと4番や7番でも同じような距離をみすみす外した。
「チャンスを生かし切れていない」。
日本と、アジアの芝質の違い?
「いや、それに対応出来るから、シード権をもらっている」。
今回、共同主管のワンアジアツアーと分け合った出場枠は60。
「対応出来るから、上から60人にも入ってる」。
そしてこの暑さ。この日選んだグレーのズボンは、汗で見事に潮を吹いた。
「見て下さいよ、シャツもびちょびちょ。1日1枚じゃ足りないくらい」。
前回のタイに続いて、なおさら体力勝負の大会も、「それが僕らの仕事ですから。出来ないのなら、賞金をもらう資格がないですから」。
プロの自覚があるからこそ、みすみすチャンスを逃し続けた自分が許せない。
1番や5番では、10メートルものバーディトライを決めながら「一般的に言う短いチャンスが入っていない」と地団駄を踏む。
まだ、日本ツアーは開幕目前。
トレーニングも調整も、それなりに重ねてきたという自負こそあるが、まだ本調子でもない。
「暑さと、どこに飛ぶか分からないショットで、一生懸命にスコアを作ってきた感じで」。
逆を言えば、全部が揃っていない状態でも、魅せられる形で上がってみせるのもプロの仕事だ。
「まだまだ、こんなもんじゃない。明日も、とにかく一杯バーディがほしい」と、どんなに好スコアを重ねても、貪欲に上だけを見て歩く。