Tournament article
日本オープンゴルフ選手権競技 2014
アダム・スコットは「開幕が楽しみ」
今年のゴルファー日本一決定戦は昨年のマスターズチャンピオンの来日に、早くも沸いている。開幕を前日に控えたこの日水曜日は、雨模様にもかかわらず、アダム・スコットの練習ラウンドには大勢のギャラリーがついて歩いた。
ユニクロとウェア契約を結んで2年。「僕がマスターズで勝てたのも、手厚いサポートを受けたおかげ」と今回の来日も、「日本でプレーすることで、お世話になったユニクロにも恩返しが出来る」と決めたこと。
特別承認を受けて立つこの日本一決定戦は、「日本のナショナルオープンであり、権威のあるこの大会に出させていただけるのは大変光栄なこと」。
本来ならば、月曜日には日本に着いて、火曜日のプロアマ戦から参加する予定だった。
しかし、奥さまと欧州旅行を楽しんだあと、ロンドン経由で成田に飛ぶつもりが台風19号の影響で、日程が大幅にずれ込んだ。
やっと成田に着いたのがこの日の早朝7時。いったんホテルに荷物を置いて、コース入り出来たのがお昼前。それから軽く練習場で打って、1番ティからスタート。ハーフターンは14時をとっくに回っており、この日はコース整備のために、13時30分にはすでにクローズになっていた。
後半のインコースはもうプレーが出来ないことを知ったスコットは、関係者に頼み込み、残り9ホールを歩いて見て回る許可を得た。
「プレーをしないでコースを確認するのは難しい部分もあるが、逆にグリーンのスロープなどは、プレーしないで見たほうが、起伏が分かりやすい場合もある。このコースは、奥から手前に傾斜するホールが多いようだ」と、その特徴はしっかりとらえた。
キーになるのは前半なら2番。後半なら14番。「ここは7081ヤードもあり、またこの2ホールは特に距離が長くて、非常にタフなホールでは、なおさらティショットが大事になってくる」。
14番は、513ヤードのパー4。「・・・パー5じゃなく、パー4なんだよね?!」とおどけて笑って、「このホールは特に、明日いきなり行ったら混乱しているところだった。今日のうちに、見ておけて良かったよ」と、しっかりと脳裏に焼き付けて、クラブハウスに戻ってきた。
「14番は何のトラブルもなく、無事パーで切り抜けて次のホールに行きたいものだね」。
米ツアーはすでに先週から2015年のシーズンが明けたが、「どのツアーでも、勝つことだけが目標だから。今週は今週の大会のことしか考えていない」と、スコット。
使い始めた新しいドライバーは、「今日、トラックマン(測定器)で計ったら、飛距離が13ヤード伸びていた」と日本のモンスターコースでも、何の遜色もなさそうだ。
初日は目下、日本の賞金1位の男と同じ組。
「藤田選手とは、2年前の全米オープンで一緒に回って以来。楽しみにしています」。強豪を迎えていよいよ、戦いの火ぶたが切って落とされる。