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トップ杯東海クラシック 2014

金亨成(キムヒョンソン)が狙う“名古屋グランドスラム”

ロケットスタートで魅せた。金が相性の良い名古屋で、今季2勝目に大きく近づいた。1番は奥から1.5メートルのバーディで飛び出すと、2番のパー5は250ヤードから3番のユーティリティで乗せた16メートルのイーグルトライをねじ込んだ。

最終日は台風18号の襲来が予想され、金も情報を入手してこの日3日目を迎えた。
最悪の状況を想定して、出来るだけスコアを伸ばしておく必要が出てきたこの日は特に、難しいホールが続く終盤に、早くも最終日のようなプレッシャーがあったという。
「でも、最初のスタートはハンパじゃない。プロみたい。そのおかげで少し楽な気持ちでプレーが出来た」と、出だしの貯金をフルに生かして、最終日を前に、指定席に収まった。

「名古屋はご飯も、人も、全部大好き」。今年は5月の中日クラウンズでツアー通算3勝目をあげて以来となる今季2勝目のチャンスは、再び思い出の地で。

地元のゴルフファンには、中日クラウンズと並び称されるのがこの大会。それぞれ別年度にこの2大会を制している選手は多いが、同一年に勝った選手はまだいない。

“名古屋グランドスラム”がかかる前夜の晩餐はもう決めてある。先輩プロのI・J・ジャンから教わりすっかり、クセになったひつまぶし。
「ジャン先輩も、いつも3日目の夜に食べるんですよ」と先輩のゲン担ぎも、真似をさせてもらうつもり。
「ここにはテレビの前では言えないような、楽しい思い出も一杯あるんですよ」と、悪びれることもなく、ニコニコと笑う34歳が名古屋でまたひとつ、忘れられない1日を作れるか。

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