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トップ杯東海クラシック 2014

ダイエット効果!? 金聖潤(キムソンユン)はボギーなしの66

以前はぽっこりと出ていたお腹。ぐっとヘコんでスリムになった。「・・・今日は黒い服を着ているからじゃないですか?」。着やせしているだけだと本人はすっとぼけたが、ダイエットの効果は明らかだ。

今季は開幕からさっそく腰を痛めたことで、一念発起。「体重を減らせば、体への負担も減るかもしれない」と、減量に取り組んでいる。
先週も、あえて1週間のお休みを取り、治療とトレーニングに時間を充てた。
「ここ1ヶ月で、また4キロほど痩せたかな」と、みるみると効果が出て、この日はボギーなしの66をマークした。

この難コースで「今日はピンチもひとつもなかった」と、午後から吹き始めた風も最大限に利用した。
「ラフに入れても、向かい風も計算に入れて、高い球で硬いグリーンに落としたり」。ラッキーもあった。
「10番ではミスショットも、風に戻されてフェアウェイまで戻ってきました」と、そのあとは11番か3連続バーディで、危なげない好発進だ。

シード3年目になる日本では、まだ勝ち星こそないが、母国韓国では知る人ぞ知るスタープロ。プロゴルファーの父が経営する練習場で腕を磨いたゴルフエリート。高校時代には、17歳で出場した99年の全米アマで決勝に進出して、タイガー・ウッズが保持していた当時の最年少優勝記録の更新がかかった。

残念ながら、デビッド・ゴセットに敗れたが同大会2位の資格で翌年には、マスターズにも出場を果たした。
その直後のプロ転向後は足踏み状態が続いているのは、今週バッグを担ぐプロキャディの柏木一了さんも証言したとおりに、周囲がじれったくなるほどの、のんびり屋さんだから。

「小さいころから、父親に言われてきたので。コースでは、余裕を持ってプレーしろ。どんなときにも絶対に焦るなと」。
そう振り返る本人のかたわらで、知人が笑いながら言った。
「いやいや、コースだけじゃない。あなたは普段からのんびりよ」。腰痛の影響もあって、今年は賞金ランキングもまだ100位台を脱していないが、本人には焦る素振りもなく「明日からまた頑張ります」。泰然自若で三好と向き合う。

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