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トップ杯東海クラシック 2015
石川遼は、アメリカに帰っても攻める!
3年ぶりの三好で、たとえ20オーバー打っても攻めていきたいと、心に強く誓っていても、優勝争いの中で、不利な状況が続けば気持ちを保ち続けるのは難しい。
勝ちたい、という思いと、それでも攻めたい、という思いのせめぎ合い。「今日みたいなゴルフで上位にいると、当然トラブルが多くなり、精神力もかなり消耗しました。今日は、置きに行きたいというスイングをしたところもあり、そういう1打が上手くなることを妨げた」と、自分を責めた。「アメリカでも守ったり、逃げたりしないでやっていきたい」。日本で過ごした3週間で感じた成果も反省も、2週後に始まる米ツアーの新シーズンへの糧にする。
「何のためにゴルフをやっているのか」と、自問し続けたこの帰国3戦だった。
ゴルフが大好きで、上手くなりたい、勝ちたいと思って続けてきたはずだった。本格参戦から3年目の米ツアーはシード権を守るので精一杯という状況の中で、いつのまにか最初の目標すら見失っていた。
「日本に帰ってそれに気づけた」。
改めて、米ツアーでの初優勝を目標にかかげなおして、4日間とも輪厚を攻め続けてツアー通算12勝目を飾ったANAオープン。
最終日に大きく崩れたが、2週連続Vに挑み続けた「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」。
そして3週連続の優勝争いに、疲れた体と心を震い立たせて史上6人目の複数年Vを見据え、大会2勝目を狙った今週の三好。「中身の濃い3週間でした」。
最終日には9427人もの名古屋のゴルフファンを引き連れて「本当にパワーをいただいた。ギリギリで、アメリカのシード権が取れて、またチャンスをもらえたので」と、すっかり気持ち新たに再び旅立つ石川。日本では大勢のゴルフファンが、今度はアメリカからの朗報を待っている。