23歳には仕切り直しの“初戦”となった。4アンダーの5位タイにつけた今平。1月には初日のスタートティで、苦しげにうずくまっていた姿が、思い出される。

シーズン初戦は「ＳＭＢＣシンガポール」となるはずだった。本当に、スタート時間もぎりぎりまで迷って、出場を取りやめた。
寒い日本から、飛び出していきなり灼熱の国で、若い体は可動域を超えて、必要以上に動きすぎてしまったようだ。
「練習場で、振りすぎた」と腰の違和感は時間がたつにつれて強くなっていき、とうとうスイングすることも困難になってしまった。

その時点では翌週の「レオパレス21ミャンマーオープン」には、出るつもりにしていたが、甘かった。すべての予定をキャンセルして翌日にはきゅうきょ、帰国。大きな出費を払ったばかりか、そのあと医師の診断を受けて、1ヶ月も療養に充てるはめになった。

「今もちょっと痛いんですけど･･･」とモジモジと、こまめにストレッチでほぐしながら、おそるおそる回ってきた。

改めて、今季初戦を迎えたこの開幕戦は不安でいっぱいでも、初日の好発進には「ほっとしました」。そんな状況だから、一昨年のチャレンジトーナメントの賞金王も、今年の目標はひとまず下方修正せざるをえない。
「今年1年、怪我をしないこと」。
今平も、ツアー初Ｖが待たれる選手の一人だが、まずは腰痛をしっかり治すことで頭が一杯だ。

• 今平 周吾