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ZOZO CHAMPIONSHIP

久常涼は“ABEMA賞金王”からPGAツアー選手へ。この4年の道のりをぎゅぎゅっと

大会初出場の21年はABEMAツアー3勝を飾り、ルーキーイヤーの賞金王に就いた年。
その実績を認められ、主催者推薦をいただいた。


当時19歳の久常涼(ひさつね・りょう)は、大胆にもメーカーさんを通じて、その年、マスターズを制した松山英樹に練習ラウンドを懇願し、「夢のような1日でした」と、うっとりし、「僕のことはツネって呼んでください」と、無邪気におねだり。

「すごく緊張しましたけど、世界一やさしい人」などと、はしゃぎまくった。

あれから4年。



今年は、堂々PGAツアー選手として参戦する。
「これまでの3年はZOZOさんに出場させていただきましたが、今年はやっと自力でこの舞台に立てた」と、感無量だ。

この3年は、破竹の勢いだった。

22年に予選会から参戦した欧州・DPワールドツアーで日本勢3人目の初制覇(23年フランスオープン)を飾り、今季はポイントランキング上位10人の資格で、今季PGAツアーに参戦。

今年8月の「ウィンダム選手権」での自己最高3位が決定打に。
初シード入りを果たした。

その確たる要因について、「一番は松山さんがいたこと」と断言する。
今週も含めて、同じ大会に出場する際には、必ず練習ラウンドをお願いしてみるスタンスは今も変わらず。






        「毎回、快く引き受けてくださいますし、いい先輩がいてくださるので心強い。ショートゲームが本当に上手いですし、準備の仕方が勉強になります」と偉大な存在が、向上の糧となっている。

        何より、キャディさんの成長が著しい。

        久常の専属の田淵大賀(たぶち・たいが)さんが、8月の「フェデックス・セントジュード選手権」で、きゅうきょ一時帰国した松山のエースの早藤キャディの代わりにバッグを担いで優勝。

        松山の通算10勝目をアシストした。

        「大賀さんにも得られるものは多かったはず」と、久常は推察する。

        「あれから大賀さんはめちゃくちゃ変わった」と、相棒の向上を肌身で感じ、「僕も、松山さんの勝ち切る姿と、松山さんをサポートしきった大賀さんの姿を見て、僕も頑張ってあのようになりたいと、より思うようになりました」と、大いに感化を受けている。

        「やはり松山さんはすごい」と、キャディ共々改めて偉大な背中を追いかける。

        「30試合弱戦ってきたので、雰囲気にのまれない。ある程度、地に足ついてプレーできるようになってきた」と、PGAツアーの空気にも慣れてきた。
        ホーム開催の本大会では昨年、6位タイの成績を残しており「今年は4回目なので。僕が唯一、コースも知っている大会です」と、迷わず射程に入れる。

        「この試合で勝ちたいと思い1年間戦ってきましたし、今年はPGAツアーの選手として出場できる。自分がこの1年間で得たものを発揮できれば、優勝も目指せるんじゃないか。頑張りたい」。
        4年連続4回目の出場を、この1年の集大成にする。


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