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三井住友VISA太平洋マスターズ 2017
暑いも寒いも思いもまま?! スンス・ハンが初優勝を狙う
西日はまぶしくても、特に最終組のスンスが上がってくるころには凍える寒さ。
17番では、かじかむ手でチップイン。「寄ればいい」と打った左20ヤードのアプローチは、最後にコロンとカップに沈んだ。
18番のパー5は、235ヤードの2打目でスプーンを握って手前から、15ヤードのイーグルトライを打った。「段の下からうまく寄せた」と連続バーディで、単独首位で上がってきた。
先週の沖縄では、5位タイに入った。
「今週は重ね着した分、動きが悪くなるけど、それでかえって集中力が増すというのもあるかな」。
急激な温度変化もうまく対応して今週は、富士の裾野でV争いを演じている。
「風も、先週の沖縄で慣れているから」と、先週の経験を駆使して、絶好のチャンスを迎えた。
日本ツアーに来る前は、米二部のウェブドットコムツアーや、カナダツアー、アジアンツアーを転々としていたが、どのツアーでも未勝利だ。
最終日はプロ人生初の優勝がかかるが、「ジュニアや大学時代には、数え切れないほど勝っている」とプレッシャーとは無縁だ。
「それにQTでも勝っているし」と2015年にランク1位で翌年の出場権を得たファイナルQTすら持ち出して、ニヤリと笑った。
9月4日に、第二子が誕生したばかりで気合いも入っている。「大黒柱として家族を支えなくちゃいけないから」。1打差2位の19歳、任成宰(イムソンジェ)にも、初優勝は譲れない。